彼は いつから私の彼氏?
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4-5
夕食の後、お兄ちゃんが
「硝磨に誘われてさー バーベキューやるからおいでよって 3日の日 水澄も一緒」
「あっ ・・・だめ! 3日の日はお母さんのお友達と会うの 水澄ちゃんも・・・」
「へっ」と、私 声が出無かった。
「何でよー 何で 水澄が一緒なんだよー」
「あのね 水澄の入学式の時の写真 見せたの そーしたら 可愛いから会いたいってー その人 息子さんが居てね ひとり息子なの 陽光学院高校の3年生 阪大の医学部目指しているの 優秀なのよ」
「ふ~ん それが何か?」
「水澄に引き合わせたいんだって だから 一緒にお食事に行くの 最近オープンしたイタリアンのお店 おいしいらしいわー」
「それは良いけど 何で水澄がそいつと会わなきゃあなんないんだよ!」
「だって その息子さんも 水澄のこと気に入ったみたいで 太子女学園なら学校も近いし会いたいって言っているって!」
「あのさー お見合いでもあるまいし そんなのあるかよー どうして そんな話 急に・・・ 聞いて無いぜ」
「今日の お昼に電話あったのよー それで決めたの だって そのバーベキューの話も 今 初めて聞くのよ」
「うぅー だけど 水澄も意思はどうなんだよー 水澄が翔琉のこと好きなん知っているだろー 会いたいに決まってるやんかー 最近 ろくたら会えてないみたいだしー」
「だってさー 水澄ちゃんも 色んな男の子とお友達になったほうがいいじゃぁない 選んでも好いと思うのよー 水澄ちゃんは頭も良いし可愛いし それに、向こうは将来 お医者さんか医学博士よ」
「それでもよー・・・強引だよー だいたいやなー 歳も離れているし 向こうからしたら子供だろう? 」
「母親が娘の幸せを願うのは当然でしょ! 水澄はお母さんの娘なんですからね!」
「お兄ちゃん もう いいよーぅ 私 お母さんと 行く・・・」と、だけど 涙をこらえていた。
「水澄・・・ お母さん! それが・・・本当に・・・水澄の幸せなんかぁ」
「なぁにー」お母さんは満足そうな顔をしていたが
「お母さん 変ったよー お正月以来 水澄と翔琉の仲を裂こうとしているとしか 俺には思えないんだけどー 何なんだよー」
「なにって なんにも無いわよー でも お母さんはあそこのおうち あんまり好きじゃぁないの いかにもお金持ちですって感じで たまたまお仕事がうまく行き出しただけじゃぁない! それに 水澄のこと 翔琉君に似ているからウチの子みたいってー 失礼よ! 水澄は間違いなく私の娘なんですからね! 水澄はちゃんとした学校に通っているし、もう生活環境も違うんですからね」
「俺等が行っている学校とは違うんですよってか そんなことで 色分けするような お母さんじゃぁ無かったよ 水澄のことだって可愛がってくれているから・・・」
「お兄ちゃん もう やめてー いいの 私は・・・お母さんと・・・」
「そう 明日 水澄ちゃんのお洋服買いに行こうね 可愛らしいの おめかししなきゃーね」
その後、お風呂に入る前に私は外で素振りをしていて、お兄ちゃんがやって来て
「水澄 出たぞ 早く 風呂入れ」
「うっ うん あと100回」気を紛らしていたのだ。
と、お風呂から出て、お兄ちゃんの部屋に行って
「お兄ちゃん ありがとう」
「なんでもないよ 普通のこと言っただけだよー・・・何だ 水澄 風呂で泣いていたのか? 眼が赤いじゃぁないか」
「あっ あー お湯が入ったのかなー」
「水澄 お前 本当にお母さんにとっては良い子なんだなー 言いなりじゃぁないか」
「だって お母さんは小さいころがら私の言うこと何でも聞いてくれたの だから お母さんには逆らえない 感謝してるの」
「ふ~ん 場合によりけりだと思うけどな 翔琉とのことはどうすんだ? このままじゃぁ 疎遠になっていくのも覚悟してるんだろうな」
「お兄ちゃん・・・ 私 ・・・どうーーーー もう、寝るね おやすみなさい」
あくる日は、お母さんに連れられて、お洋服を選びに行って、半袖の赤とグリーンのチェックの裾が短めでタックプリーツのワンピースで胸元は大きなリボンになっているもの。ライムグリーンのベルトパンプスも買ってくれた。
「うーん なんて 可愛いの 水澄ちゃん」
「ありがとう お母さん こんなに使わせてしまってー」
「いいのよ 水澄ちゃんが可愛くなるんだっらー」と、赤いリボンの髪止めも選んでくれたのだ。
帰る時、パーラーでお茶休みをしている時
「ごめんね 水澄 強引なこと言ってしまって 中学の時も・・・ でもね お母さんは 本当に水澄には幸せを掴んで欲しいのよー 翔琉君が悪いんじゃぁなくて もっと 色んな男の子とお付き合いしてもいいんじゃぁないのって思ってー まだ 中学生なんだからー」
「わかってるよー 私 お母さんのこと大好きだから 信じてる 間違いないよねー」
「水澄 どうして そんなに良い子なのかしらー」
「それは お母さんの娘ですからー」
「お母さんは 胸が苦しいわ」
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