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今度こそ、成し遂げてみせる

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第4話「”奴ら”がいるとは聞いていないが??」

 ーー特別区画 管理者自室ーー

 危なかった。もう少しで捕まるところだった。そういえば…、

 「”アレ”はいったい何なんだ?」

 突然と会場の一部が爆発したかと思えば【アレ】がわらわらと現れた。出現したと表現すればよいだろうか。

 人に触れただけで炭灰してしまう能力が有るとは!【アレ】は生命体、なのだろうか?

 危うく私は死んでしまうところだった。

 あぁ、それと…、

 「彼女達…翼と奏は何故、炭灰化しない?」

 【アレ】を見るやいなや翼と奏はライブとは違う【歌】を歌ったかと思えばSFスーツへと変身していた。

 不意に【アレ】から攻撃された際では炭灰と化すことは無かった。良い意味でな。

 まぁ、かくいう私も炭灰なっていないのだが。もしや神(笑)から何か? だとしたら本当に助かった。

 …あの神の事を考えると怒りがドンドンとやってきたな。気分転換に何か…ん?

 〜ピオーン、ピオ―ン、ピオーン〜。

 何だこの音は…?あぁ通信が来てる音か。通信に出るボタンを押すとホログラムが投影され相手の人物が映し出された。

 最高幹部を示す黒い管理局の腕章には【第5席】と印字されている。

 「私だ。何か用か?」

 『その通りだ、見せたいものがある。今来れるか?』

 見せたいもの、か。気になるな。

 「あぁ、向かおう。何処に行けば良い?」

 ーー地下三階層 収容所ーー

 誘いを受けた私は第5席と共に収容所に入り、現在は【目的地】に通じる通路を歩いている。

 収容所は未確認生命体を収容する目的で作られた施設だ。

 第5席はやけに笑顔が凄まじい。きっと私を驚かせるにものに違いない。

 ゲートが開きしばらく歩いていると目的の場所へと着き、常時コピー2名に守られているブラストドアの前に立つ。

 ブラストドアが開かれ、私と第5席は中に入る。

 今入ったところは監視と観察の部屋であり、目の前には床から天上まである強化ガラスがあり内側の者達の安全を保証。

 機器は操作するものから記録するもの、SF映画やSFドラマ等に登場する大型TVサイズのガラス型の電子機器まで幅広く設置されている。

 此処にも私のコピー達がおり、戦闘機械人形…アンドロイドの【TOK715】と共に今も仕事をしている。無論、何処ぞのブラック企業ではない為、当然であるが休みを取りながら目の前の仕事を行っている。

 コピーの服装は『ヒルデ』と同じであるが、その上には白衣を羽織っている。

 「強化ガラスは現在シャッターを下ろしてある」

 「…中に何か居るのか?」

 「あぁ、そうだ。中には大変とてもユニークな生命体を捕獲した」

 「面白い生命体? 見せてくれ」

 いったい何だろうか…。

 「了解だ。おい、中の様子が見たい。下ろしたシャッターを上げろ」

 コクリっと頷いたTOK715は第5席からの指示に従い、機器を操作し、下ろされていたシャッターを上げた。

 何秒か数える内にシャッターは天井まで上げられ、中の様子が完全に見れるようになった。

 「ほほう……は?」

 「ふっ、凄いだろう?サプライ〜ズ!」

 ドヤ顔しているところ悪いのだが、私はどう反応したら良いのだ?

 確かにお前から「サプライズを楽しみにしておいてくれ」と私はワクワクしてサプライズを待っていた。

 だがな? 一つ言わせて欲しい。…恐怖の象徴である”奴ら”がいるとは聞いていないが??

 私は寿命が縮まるんじゃないかと程、第5席よりサプライズを受け取ったのであった。…二度目であるが恐怖の象徴である”奴ら”がいるとは聞いていない!

-

管理者自室ですがバイオハザードザファイナルで登場したハイブ最下層にある
アレクサンダー・ローランド・アイザック博士の私室です

いかがでしたか?文才に自信が無い自分ですが少しでも楽しんでいただけたら
幸いです。
次回「収容違反発生」

――――――――――――――――――――――――――――

■収容違反発生

サイト管理者です。第6話になります。
*はナレーションの声です。どうぞ、ご覧ください。

-

 〈主人公ヒルデSIDE〉

 私は驚いている。だってそうだろう?

 強化ガラスの向こう側には恐怖の対象である【アレ】がいるんだぞ!

 「心配をするな。【カチンカチンライト】当てたんだから」

 ……お前、それフラグだからな??(*管理者ことヒルデは戦慄した)

 「そもそも何故そこまで驚くんだ?」

 「驚くも何も、私はガラスの向こう側にいる”奴ら”の同種に殺されかけたんだぞ。ていうか数が多いな!?」 

 「萌えキャラのような見た目をするのにか? 全く、本当にそこまでして驚くことは無いだろうに…え、数か? 数は…50とちょっとだが」

 そんなに!?それと信じられない顔をしているお前達!そこまで言うのなら私の記憶を見せようではないか。

 実はタマゴコピーミラーを使ったメリットはもう一つ有る。

 この作り出したコピー達をオリジナルを含めて一つに統合する事が出来る事だ。記憶をな。

 では記憶を統合した後のコピー達の反応をさっそく見てみよう。

 ーー記憶統合後ーー

 『アレにそんな力が』(*コピー達、戦慄)

 理解してもらえたようで何より。

 ん?そういえばさっき…

 「なぁ【カチンカチンライト】当てたって言っていたよな…」

 「ん?言ったがそれがどうした?」

 「なんで動いているんだ?」(*震え声)

 『え?』

 恐怖の対象である【奴ら】がコチラを見ている。

 【奴ら】『・・・』

 ヒルデ一同『・・・』

 ……ひぇ。

 「どうするんだ!」
 
 「シャッターを下ろせ!」「了解シマシタ」

 「おいおい、前見ろ前!」

 自分同士で言い合っていると【奴ら】が私達めがけて突進してきた。…突進だと!?

 「ヤバいヤバい、退避しろ!」

 「出口に駆け込め急げ!」

 「萌えキャラ生命体が襲ってくるってなんだよ!あんなのを萌えキャラと信じて疑わなかった私が馬鹿みたいだ!」

 安心しろ。私も当初はお前と同じだった。

 とにかくこの場から退避しなければ!

 「ブラストドア閉めろ、急げ!」

 トーン、ドコーン。

 ブラストドアが閉まるのを確認。

 「ふ〜、死ぬかと思った」

 『右に同じく』

 シューン。

 『・・・?』

 ガラスの破れる音?先程いた自分達を守ってくれている強化ガラスの、だよな? 一瞬、『シューン』っと音が聞こえたような。あぁ、あれか、炭灰化する際に【奴ら】特有の…………え、破られた?

 「フフ…強化ガラスが破られたぞ!」

 「シャッターはどうした!」「それもだ!」

 「避難だ!」

 「急げ急げ!」

 「警報アラートを出せ!」

 通路を駆ける。しばらく駆けたことで収容室からの距離は随分と離れた。そうでなければ困るというもの。

 …収容違反発生、か。で、あれば…、

 「この通路はつい先程いた収容室に通じている。これより此処に防衛線を構築。ただちに動員可能な警備兵を全てを集結。…我々も迎え討つぞ」

 迎え討つ。では、準備に入ろう。

 


 警報が鳴り響く中、キビキビと配置に就く者達がいた。私達だ。

 第5席含むコピー達は戦術礼装へと変身済み。

 コピー達は私が使っている大剣ツインズブレイドと『アオイ・シズカ』が使用するカウンター武器アサルトライフルを装備している。警備兵には秘密道具の一つ【光線銃】を装備させている。

 光線銃の形状はSFで登場するようなアサルトライフルだ。秘密道具の一つである光線銃は実力不明であるがこの際だ。警備兵に試させて貰おう。ちなみに警備兵は戦闘アンドロイドであるTOK715だ。

 「なんとしてでも叩くぞ」

 「勿論だ」

 「どっちが多く弾薬消費するか勝負だ勝負」

 「私に敵うとでも?こっちは二連装だぞ」

 …ミニガンや歩兵携帯二連装機関銃持っているコピーもいるけども。

 とあるコピーが使用しているミニガンは『アオイ・シズカ』が率いる『アルト小隊』の一員の一人、『アマナ・コハル』が使用しているもの。

 とあるコピーが使用している歩兵携帯二連装機関銃は…新たなカウンター武器か?

 『報告、まもなく接敵』

 「総員、構えろ」

 …気を引き締めないとな。

 武器を構える音が連発する。作戦内容は至ってシンプルだ。

 ・迎え討つ。
 ・数体は再収容。

 である。

 効率的に迎え討つ為、私達が陣取っているこの通路へとコピー3名が誘導員として誘導。報告によると全て誘導することに成功したよう。

 まだかまだか、と待ち構えているとブラストドアが開いた。ブラストドアから出てきたのは…【奴ら】を誘導してくれているコピー達。

 「「「連れてきたぞ!」」」

 「よくやった、戦列に合流しろ!」

 「「「了解だ!」」」

 誘導員であるコピー3名は戦列に加わった。

 ブラストドアは既に閉じられていたがもうそんな事は関係ない。奴らは直ぐそこまで迫って来ているのだから。

 「来たぞ!」

 ブラストドアが破られた。炭灰と化して。

 ブラストドアが破られたと同時に姿を現した【奴ら】。距離にして30m。

 「撃って撃って撃ちまくれ!」

 ピユーン ピユーンッ

 ドンドンドドドン

 ダダダダダダ

 バラララララララ 

 空気を裂けるような銃声が次々と連発する。

 「攻撃の手を緩めるな!”奴ら”は萌えキャラかつ可愛らしい見た目に反して強い!二度目となるが絶対に攻撃の手を緩めるな!」

 「10体以下となったら攻撃の手を緩め、カチンカチンライトを使用することを忘れるな!再収容するのだからな!」

 『了解!」

 ーーそしてーー

 至る所に破壊の跡と銃痕が残っていたがカチンカチンライトを当てた3体を除き、殲滅した。

 どうだ、思い知ったか!我々の勝利だ!(歓喜)。

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 〈風鳴 弦十郎SIDE〉

 ブゥーーン ブゥーーン

 「ノイズの反応を検知しました!」

 「場所はーーー」

 くッノイズだと。奏は今までの無茶が響いてしまった為、現在入院している。

 『司令ッ、ノイズですか!』

 モニターには姪である翼の顔が映し出された。

 「そうだ、現状では翼が一番近い。被害が出る前にノイズを撃破してくれ!」

 『了解』

 ーー5分後ーー

 『司令、現場に到着しました。しかし』

 「見当たらないのか?」

 『はい』

 なんだと?各国機関で使用されているこの装置に間違いなど起こり得ない。
 
 ましては特異二課技術主任であり俺の友人でもある了子君が携わっているのだ。

 『司令!ノイズを発見、数は10!」

 「翼、頼めるか!」

 『無論です!」

 あぁ、頼んだぞ。しかし、数が10とあるがそれ以上を示しているのは何故だろうか?別の場所だろうか…。

 ーー数十分後ーー

 「司令、ノイズの反応が消滅しました!」

 「そうか」

 やはり別の場所だったか。反応によると翼から離れた距離であったが…。

 もしや【彼女】か?ライブ会場で翼と奏を助け絶唱を止め未知の兵装にてノイズを倒した白髪の少女。

 彼女を此方側に勧誘すれば…、

……


 「(情けない、未来ある少女に任せ自分たちは後方から見てるだけとは…)」

 それでも俺は二課を率いる司令官だ。今日はいつもよりもそんな気持ちになりがらも仕事を続けた。 
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