彼は いつから私の彼氏?
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3-2
翌朝、お母さんは何事も無かったように朝ご飯の用意をしていた。私が隣にいって
「おはよう お母さん 何かお手伝いすることある?」
「そうね お餅焼いてちょうだいな」
「うん ねぇー もう体調 大丈夫?」
「だいじょうぶヨ 昨日は飲み過ぎたのかしらネ」と、言っていたけど、お母さんは、お酒に強くって、あれっ位で酔っぱらう人じゃぁ無いのだ。私は、きっと、他の事に・・・気を掛けながら、お餅を焼いていた。
朝ご飯を済ますと、お母さんが「今日は みんなで太子様にお詣りに行くわよ」と、突然言い出した。
「えぇー 何でぇー た い し さ ま ?」
「そうよ 今年は水澄がお世話になるかも知れないでしょ!」
「…? ? ? 何で私が?」
「あなた 太子女学園の中学に行くのよ」
「はぁー? 何で 何で そんなー急に・・・それに、あそこは程度高くって私なんか受からないわよー」
「そんなことないわ だって、お母さんの娘だものー 頑張れば大丈夫」
「そんなこと言ったてぇー 私 みんなと公立の中学へ」
「お願いよー お母さんの憧れなの あの学校」
「・・・お父さん ん・・・」
「まぁ いいんじゃぁないか あそこは文武両道だ 有名人もいっぱい出てる それに、制服も可愛いんじゃぁ無いか」
「そんなー 私 有名人になんかになりっこないもん・・・お兄ちゃん???」
「あっ あぁー いいんじゃぁないの お嬢さん学校だし この辺りの中学は品が良くないしー」
家族のみんなが私の側に着いてくれなくて、結局、言われるままに渋々と出掛けてきたのだ。お母さんは、私には 昨日のワンピースにリボンとで着飾らされていたのだ。
境内は広くて、露店とかバザーなんかもやっていて、お正月の賑わいもあったのだ。境内の中にはその太子女学園があって
「ここよ 水澄ちやんはここに通うのよ」と、お母さんはもう決めてかかっていた。
「私・・・翔琉君と・・・」と、小さい声で言っていたが
「とりあえず、明日 塾に相談に行って、学校が始まったら、直ぐに先生に言って、受験の申し込みに行きますからネ」
「だって 学校説明会なんかにも 行ってないしー 受からないよー 第一 直ぐに入学試験じゃぁないのかなー」
「そんなの 受けてみなければわからないじゃぁない! とにかく クラスで一番なんだからー」
「あれは・・・たまたま ねぇ それにお金もかかるしー」
「そんなこと 水澄が心配しなくていいわよ お母さんも一生懸命働くし、それに高校はそのうち私立も無償になるし」
「・・・」
「今まで 水澄ちゃんの言うことは何でも叶えてきたつもりよ 今度はお母さんの希望を叶えてちようだいな」
「・・・」
「まぁ お母さんの言うことも一理ある いいんじゃぁないか 水澄もここに行けば きっと 違った人生になるよ」と、お兄ちゃんも、無責任なことを言っていた。
「私 違って無くて良い 今のままで」と、思っていて「親のパワハラよー」と、言うと
「じゃぁないわよー 愛情よ! 親として良い学校を選ぶのは義務であり、努めよ 水澄なら絶対大丈夫よ 受かる! 明日から、翔琉君とこに行くのはよしなさい 学校の帰りには塾に行くのよ 入試まで、時間ないんだからー」と、お母さんは追い打ちをかけてきた。
「えぇー そんなぁー・・・」と、私は翔琉君のことを思い浮かべていて、彼はどういう反応するかしら・・・。お母さんは、どうして急にそんなこと言い出したのかしら? ? ? 。
こうして、お母さんに逆らえなくて無理やり押し切られ、地獄ともいえる日々が始まって 私の人生も お兄ちゃんの言う違った?方向に進んで行くような気がしていたのだ。
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