八条学園騒動記
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第七百七十話 最強の戦士その二
「馬に乗ってね」
「弓を使うでしょ」
「その二つは絶対よね」
「馬に乗らないなんてね」
それこそとだ、ナンは答えた。
「モンゴルではね」
「考えられないわね」
「だからね」
それでというのだ。
「スパルタと戦ったとしても」
「馬に乗って」
「それで戦うのね」
「しかも弓を使う」
「そうなのね」
「匈奴の時代でもね」
この頃でもというのだ。
「同じだったからね」
「馬に乗って弓を使う」
「そうだったから」
「モンゴル帝国の頃と同じだから」
「変わらないのね」
「匈奴の頃鞍はあっても」
馬具の話もした。
「手綱や鐙はなかったわね」
「それって大きいでしょ」
アロアは馬具の話になるとこう言った。
「鞍だけだとね」
「手綱で馬を操って振り払われない様にして」
「鐙で踏ん張るのよね」
「そうよ」
ナンはその通りだと答えた。
「実際に私もね」
「そうしてるわね」
「ええ、ただモンゴル人鞍がなくてもね」
「乗れるの」
「今も草原にいるとね」
「出来るの」
「飛び乗ったりね」
そうしたこともというのだ。
「出来るし馬上で曲芸だってね」
「出来るのね」
「馬に乗ったまな飲んだり食べたり」
「そういえば寝るっていうわね」
「そういうのが普通だから」
モンゴルの草原ではというのだ。
「今もね」
「それでなのね」
「そう、本当にね」
まさにというのだ。
「今もそれこそ鞍がなくても」
「モンゴル人馬に乗れるの」
「乗ろうと思えば、むしろ馬具がなくても」
即ち裸馬でもというのだ。
「乗れる様に教えられるのよ」
「そうなのね」
「昔もそうだし」
「モンゴル帝国の頃もなのね」
「むしろその頃の方がね」
モンゴル帝国の時代の方がというのだ。
「モンゴル人全員馬に乗っていて」
「それがいつもだったから」
「今よりもね」
「馬に乗るの上手なのね」
「それで匈奴の頃も」
この頃もというのだ。
「鞍だけでもね」
「普通に馬乗れて」
「戦う時もね」
「そういうのなくても平気だったのね」
「そうよ、圧勝出来るわ」
ナンは自信を以て言い切った。
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