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八条学園騒動記

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第七百七十話 最強の戦士その一

                最強の戦士
 ナンはアロアとベッカがモンゴル人がスパルタ人より強かったかどうかという話について聞かれてこう答えた。
「スパルタの時代って紀元前よね」
「ええ、そうね」
「まだね」 
 二人もこう答えた。
「モンゴル帝国は十三世紀で」
「千五百年位後ね」
「その頃はモンゴル帝国じゃなくて匈奴よ」
 この国家の時代だったというのだ。
「始皇帝に長城を築かせた」
「じゃあ全然違うのね」
「スパルタとモンゴルは」
「それが生活は変わってないから」
「匈奴とモンゴル帝国は」
「そうなの」
「だから比べようと思ったらね」 
 モンゴルとスパルタをというのだ。
「出来るわ、そして私が思うに」
「どっちが強いの?」
「モンゴルとスパルタだと」
「そりゃモンゴルでしょ」
 クミズ片手に笑って話した。
「やっぱりスパルタよりもね」
「モンゴルは強かったの」
「一人一人でも」
「だって二人の言う通り豊かなギリシアでね」
 この地でというのだ。
「意識して訓練漬けの暮らしするより」
「何もない草原で生活自体が軍事訓練だと」
「全く違うのね」
「そうよ、それこそね」
 まさにというのだ。
「いつも馬に乗って弓使ってるし極寒の吹雪と強風が常に襲う場所よ」
「そうしたところで暮らしているから」
「強いのね」
「遊びだってね」 
 これもというのだ。
「モンゴル相撲とか弓を使ったり」
「あと馬ね」
「それもするわね」
「そうした生活だから」
 当時のモンゴル人達はというのだ。
「馬や弓を使う使わない以前にね」
「戦闘力もなのね」
「違っていたのね」
「自信あるわ、ちなみにスパルタは国民皆兵だったけれど」
 市民は皆そうで奴隷に働かせていたのだ。
「モンゴルもね」
「国民皆兵だったの」
「そうだったの」
「大人の男の人ならね」
「皆戦ったの」
「そうだったの」
「狩猟と同じでね」 
 そうした考えでというのだ。
「大人の男の人は戦うとなると」
「誰もがなの」
「戦ってたの」
「馬に乗って弓を使ってね」
 そうしてというのだ。
「戦っていたのよ」
「そうだったのね」
「モンゴルは」
「そして軍隊同士で戦ったら」
 モンゴルとスパルタがというのだ。
「圧勝してたわ」
「モンゴルが」
「そうなっていたのね」
「あっちは歩兵で」
 そうであってというのだ。
「弓もほぼないけれど」
「ああ、モンゴルはね」
 ベッカが焼きそばを食べつつ応えた。 
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