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ウルトラマンメビウス ウルトラ兄弟最大の戦い

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第七話 ウルトラ戦士堂々の勝利!その八

「皆を守りたい。その為に戦っているんですから」
「そうか」
 ゾフィーはその言葉を聞いて頷いてきた。そのうえでまたメビウスに対して言う。
「その言葉を聞いて安心した」
「隊長・・・・・・」
「いいか、メビウス」
 ゾフィーはあらためてメビウスに声をかける。
「何かを守りたいという心」
「はいっ」
「それを忘れるなよ」
「わかりました」
 メビウスは今それをあらためて誓った。そしてそのうえで彼とヒカリもウルトラ兄弟に迎えられた。こうしてウルトラ四兄弟はヤプールを警戒して地球に残り他の戦士達は宇宙に戻ることになった。その中でメビウスはミライの姿でセリザワと話をしていた。
「ではまたな」
「うん」
 ミライはセリザワの言葉に応える。今二人は夕陽の中で正対していた。
「戦いはこれからより激しくなるだろう」
「また強敵が来るんだね」
「そうだ、そして恐らくは恐ろしい敵が姿を現わす」
「恐ろしい敵が」
「その正体はまだわからない」
 ヒカリは言う。
「しかし。想像を絶する力を持っているのは確かだ」
「そうなのか」
「だが。俺も戦う」
 ヒカリは強い声で言った。
「それは御前と同じだ」
「ヒカリ・・・・・・」
「メビウス、俺はボガールを追ってここまで来た」
 今それを振り返る。ハンターナイトだった頃も。全てを振り返っていた。
「今はウルトラ戦士として戦っている。その中で多くのものを見てきた」
「そうなのか」
「そこで見た。明らかに何かが目覚めようとしている」
「それは一体」
「そこまではよくわからないが。しかし」
 彼は言う。
「今回の戦いではわかった筈だ。彼等が一斉に地球に来たのは」
「それなのか」
「おそらくな。メビウス」
 またメビウスに対して言う。
「今回の戦いは序章に過ぎない」
「あの戦いが」
 メビウスはそれを聞いて顔を夕陽の中で俯けさせた。
「だが僕はそれでも」
 しかしその顔をすぐに上げる。
「戦うと決めたから。だから」
「わかっている」
 ヒカリもその言葉に頷いてきた。
「その時は俺もまた戻って来る。そして」
「その時はまた一緒に」
「戦おう。地球の皆の為に」
「そして宇宙の平和の為に」
 二人は言い合う。そして別れた。
 ヒカリも去り一人になったメビウスは皆のところに戻る。最初に彼を出迎えたのは隊長であった。
「おかえり」
 にこやかに笑って彼の右肩に手をかけてきた。
「色々あったみたいだな」
「いえ、それは」
「背中でわかる」
 隊長は笑ってそう言ってきた。
「それだけで充分だ」
「そうなんですか」
「そうだ。それで」
「ええ」
 話は隊長の主導で続く。彼はさらに言う。
「皆が待っているぞ」
「皆がですか」
「そうだ、待っているぞ」
 二人で基地に入る。するとそこに皆がもう集まっていた。
「お帰り」
 最初に声をかけてきたのは秘書官であった。満面に笑みを浮かべている。
 
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