星河の覇皇
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第八十七部第二章 膠着状態に入りその四十六
「まだ午後もだ」
「お仕事ですね」
「それに励まれますね」
「それからも」
「そうする、汗をかいて気分転換を行い」
それで頭を切り替えてというのだ。
「また仕事だ」
「わかりました」
「ではその様にしましょう」
「是非共」
「午後は午後でだ」
シャイターンはまた言った。
「働くがな、そして仕事が終わりまではだ」
「今日もですか」
「休まれないですか」
「そうされますか」
「そうする、それが国を担う者だ」
国家元首だというのだ。
「ヒトラーやスターリンもそうだった」
「二人共独裁者であり色々言われていましたが」
「それでもでしたね」
「仕事はしていましたね」
「そちらは」
「そうだった、休むことなくだ」
ヒトラーもスターリンも事実そうだった、二人共寝る間も惜しんで仕事に励んでいたのは歴史にある。
「仕事をしていた」
「それが国政を担う者で」
「国家元首ですか」
「休む間もない」
「そうなのですね」
「そうだ、休まずだ」
そうしてというのだ。
「働くものだ」
「ですが閣下」
先程の士官がまたシャイターンに言ってきた。
「それはです」
「倒れたからな、先日」
「それはやはり疲労のせいなので」
「無理はだな」
「するものではないですが」
「それはわかっている、だからな」
それ故にとだ、シャイターンも答えた。
「酸素タンクにだ」
「入られて、ですか」
「一時間でも休む」
「そうされますか」
「身体の為にな、あの時はほぼ不眠不休だった」
倒れたその時はというのだ。
「無理を押した、国家元首ともなれば無理も当然だが」
「それでもですね」
「やはりそれが過ぎるとな」
その無理がというのだ。
「倒れる、そして倒れない様にだ」
「この度はですね」
「もうだ」
それこそというのだ。
「一時間でもな」
「休まれますね」
「そうする、少しでも休めば違い」
「そして酸素タンクを使えば」
「やはり自然によく眠ることが最善だが」
それでもというのだ。
「酸素タンクの中でもな」
「休めばですね」
「違う」
「一時間の睡眠で八時間分の睡眠効果が得られるので」
「実にいい、だからな」
「休まれますか」
「今はな、だからだ」
シャイターンは士官に話した。
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