おぢばにおかえり
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第八十三話 回廊ひのきしんその十
「ご自身の迷惑をお子さん達に尻拭いさせるなんて」
「本当に劣等感が強くて」
「目が悪くて」
「ひがみ根性も強くて」
「それでお酒を飲むとそうしたところが出て」
「大変だったみたいです」
「そうした人がおられる家庭もあるけれどね」
私も聞いてきています。
「それはまたね」
「酷過ぎますよね」
「ご家族に迷惑をかけることはね」
それはです。
「絶対によ」
「したら駄目ですよね」
「そうよ、そんなことしたら」
本当にです。
「駄目よ」
「そうですよね、それで自分の孫にも虐待したり」
「それも酷いわね」
「あと女の人も」
「それ前にもお話してくれたけれど」
それで私も覚えています。
「お酒のこともね」
「何かとなんですよ」
「碌でもないことをしてきた人なのね」
「それで大叔母さん達も苦労して」
「おみちに入ったのね」
「僕の布教所の前の所長さんと大叔母さん達がたまたまお友達で」
それでというのです。
「その縁で」
「仰木さんの布教所の前の所長さんっていうと」
私はここで思い出しました。
「あの人ね」
「お婆さんの」
「あの人がそうだったのね」
「はい、今も仲良しで」
それでというのです。
「大叔母さんが若い頃からで」
「それもお引き寄せね」
「それで僕もなんです」
「今おみちにいるのね」
「天理高校に通わせてもらっていて」
「何か新一君のひいお祖父さんがいないと」
ここまで聞いてです、私は思いました。
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