ドリトル先生と奇麗な薔薇達
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第十一幕その二
「お二人はそれぞれドイツとオーストリアの人だから」
「ああ、それでだね」
「ずっと日本にいるかというと」
「それはわからないね」
「今は日本で働いておられるけれど」
それでもというのです。
「将来はね」
「帰られるかも知れないね」
「ドイツかオーストリアに」
「どちらかの国に」
「そうだよ、けれどお二人がずっと幸せなら」
それならというのです。
「僕としてはね」
「いいよね」
「それで満足だね」
「先生としては」
「そうだよ、人の幸せはね」
それはとです、先生はとても優しい笑顔で言いました。
「最高の調味料だよ」
「人の不幸は蜜の味ってね」
「そんなこと言う人いるけれど」
「先生はそう言うね」
「そして実際にだね」
「人の不幸や悪口なんてね」
そんなものはといいますと。
「いいものじゃないよ」
「そうだよね」
「聞いていてね」
「どうにもね」
「いいものじゃないね」
「そんなものを聞いたり言って喜んでいると」
そうしていると、とです。先生はお話しました。
「心が貧しくなるよ」
「全くだね」
「それよりも人の幸せを喜んで」
「いいことを言う」
「そうあるべきだね」
「人の不幸を喜んでね」
そうしてというのです。
「悪口ばかり言っていると顔もね」
「変わるよね」
「悪くね」
「曲がるっていうか歪むっていうか」
「人相が変わっていくね」
「連日連夜日本を不況不況だって言って」
そうしてというのです。
「虚報や誤報ばかり言って悪口を楽しそうに言っていたキャスターさんなんか」
「ああ、もうね」
「物凄い悪い人相になったね」
「そうだね」
「若い頃の顔と今の顔を比較したら」
そうしたらというのです。
「僕も驚いた位にね」
「悪くなったね」
「そうだね」
「そうしたことばかり言っていて」
「顔が変わったんだね」
「そうなったよ、そして評判もね」
こちらもというのです。
「そんなことばかり言ってるからね」
「悪くなって」
「それでだね」
「嫌われているんだね」
「日本の株価が下がると嬉しそうに言って」
そうしてというのです。
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