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ウルトラマンメビウス ウルトラ兄弟最大の戦い

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第五話 登場!ウルトラ四兄弟その十

「今までのマグマ星人やザラブ星人もまた同志達だったのだよ」
「では今までの行動は全て貴様等が」
「そうだ」
 今度はゾフィーに対して答えた。
「その通りだよ」
「そして今闘いを挑むというのか」
「そうだ」
 またメビウスに対して答えた。
「しかしだ」
「何だ!?」
「今君達は疲れているだろう。だから時間を置く」
「時間を」
「そうだ。三日後だ」
 メフィラス星人は言ってきた。
「三日後ここで会おう。その時こそ決戦だ」
「嘘をつけ!」
 ウルトラマン達は一斉にメフィラス星人達に対して反論する。今見ている顔触れで彼等が約束を守るとは到底思えなかったからである。
「貴様等の言葉なぞ信用できるものか」
「そうだ!大方その間にミサイルでも地球に撃ち込むつもりだろう」
「ふふふ、信用がないな」
「信用できる筈ありませんよね」
「あんな顔触れでどうやって信用されるんだよ」
「全くだ」
 コノミ、ジョージ、リュウが次々に言う。
「絶対に何かあるわね」
「そうですね。どの宇宙人もアーカイブの中で特筆すべき悪質な連中ですから」
 マリナにテッペイが答える。
「その間に何するんでしょうかね」
「今してきても不思議じゃないぞ」
 秘書官と補佐官も言い合う。正直誰も彼等を信用していなかった。
「ふふふ、では言おう」
「やはり何かあるのか」
「違うな。我々は諸君等の全力を以っても相手をできるということだ」
「何っ」
「どういうことだ、それは」
「ああ、成程」
 テッペイは宇宙人達の言葉を聞いて妙に納得してきた。
「どうしたの、そんなに頷いて」
「彼等らしいですね、本当に」
 マリナにもそう返す。
「やっぱりそうきていましたか」
「そうきていましたかって」
「何かあるの?」
 リュウとコノミがそれに目をしばたかせていた。
「やっぱりとんでもないことするっていうのかよ」
「彼等だからですよ」
 テッペイはあらためてジョージに言葉を返してきた。
「彼等だから!?」
「ああ、そういえばだ」
 秘書官は問い補佐官は気付いてきた。
「ガッツ星人とナックル星人だね」
「はい、それです」
「ああ、あれね」
「そうか」
「ああいうわけか」
「そうだったのね」
 もうそれだけで皆わかった。あまりにもインパクトがあるからであった。
「つまり今までのはウルトラマン達の力量を測っていたというわけね」
「そうです」
 テッペイは総監代行にも答えた。
「それですよ、多分」
「ほほう」
「うわあ!」
 ここでモニターにガッツ星人とナックル星人の顔が出て来た。皆それを見て思わず引く。
「地球にも我々の計画を読む者がいるとは」
「中々やるではないか」
「御前等に言われたくはねえんだよ!」
 リュウがまず言い返す。
「こいつ等!」
「ここで!」
「あっ、待って下さい」
 ジョージとマリナがモニターに銃を構えたところでテッペイが言ってきた。
「モニターに出て来ただけですから撃っても意味ないです」
「そうなんだ」
 コノミはそれを聞いて残念そうに口を尖らせた。
「全く、いきなり不吉な顔を見てしまったわい」
「こんなの見せられるなんて思いませんでした」
「まあまあ」
 テッペイは補佐官と秘書官も落ち着かせる。
「それでだ、ウルトラの戦士達よ」
 メフィラス星人はまた彼等に声をかけてきていた。
「三日後だ」
「本当だな?」
「そうだ。はっきり言おう」
 メフィラス星人は答えてきた。
「我々は必ず君達に勝つと」
「その通りだ」
 バルタン星人が言ってきた。
「君達の実力はわかった」
「そして我々の力もまた」
 次にカタン星人が言う。
「地球の言葉であった筈だ。敵を知り己を知ればと」
「そういうことなのだよ、わかるかね」
 メトロン星人とヒッポリト星人が続く。
「君達のことは既に我等は知っている」
「そう、だからこそ敗れはしない」
 ミステラー星人とファイアー星人が述べる。
「そういう意味では同志達の犠牲もUキラーザウルスも無駄ではなかったということだ」
「では諸君」
「三日後にまた会おう」
 最後にテンペラー星人とガッツ星人、ナックル星人が言った。そして彼等はその場から姿を消したのであった。
 後にはウルトラ兄弟が残っていた。彼等も次の戦いを見据えていた。
「彼等ともだな」
「はい」
 メビウスはタロウの言葉に頷いた。勝利の後とはいえウルトラ戦士達の心は戦いに向かざるをえないといった状況であった。


第五話   完


                                    2006・12・21
 
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