八条学園騒動記
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第七百六十七話 口臭その八
「本当にね」
「困らないわね」
「そうよね」
「農作物も育つし」
「いいわね」
「他にも色々使えるし」
「汚いと思っても」
出したものだからだ、不衛生であることは事実だ。アロアはこのこともしっかりと言うのであった。
「それでもね」
「再利用出来て」
「それがかなりのものなのよね」
「いや、今のモンゴルだとね」
ナンはアロアにさらに話した。
「羊の出したもの売れるのよ」
「そうなの」
「それでそれなりにね」
「お金になるの」
「そうなのよ」
このことを話すのだった。
「遊牧民にとっては羊毛もお肉も皮も売れて」
「骨もよね」
「そう、何でもね」
「売れるわね」
「骨はお肉と一緒に煮て」
「骨の栄養はスープに摂って」
「そうするけれど」
そしてそのスープを飲むのだ、モンゴルの食事は羊をまさにその全てを口にするのだ。無駄にはしないのだ。
「けれどね」
「食べない骨もあるわね」
「内臓も食べて」
羊のその部分のだ。
「それこそ脳だってね」
「食べるのね」
「そうするけれど骨の全部はね」
「スープにしないわね」
「だからお料理に使わない骨はね」
それはというと。
「自分達で加工するか」
「売るのね」
「その加工したものも売ることあるしね」
「そうしてるのね」
「遊牧はそうしてね」
ナンはアロアに話した。
「暮らしてるのよ」
「文明生活送ってるのね」
「そうなの、ただ余分なものは持てないから」
「ゲル暮らしだと」
「読書はね」
「ああ、電子書籍ね」
「それがね」
モンゴルの遊牧民ではというのだ。
「殆どよ」
「そうなるわね」
「いや、楽よ」
笑顔でだ、ナンはアロアに話した。
「電子書籍って」
「スマホがあれば何冊でも読めるから」
「それも昔の本でもね」
「絶版ないからね」
「もう文明の利器と呼ばれるものの中でもね」
その中でもというのだ。
「最高のものの一つでしょ」
「電子書籍は」
「スマートフォンも、ちなみに昔私達文字なかったのよ」
「モンゴルは」
「チンギス=ハーン様が大帝国を築かれて」
その帝国こそモンゴル帝国だ、この英雄が突如として建てた人類の歴史に残る空前絶後の大帝国である。
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