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神々の塔

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第八十一話 老子と孔子その五

「それでもな」
「立派な人でね」
「その人を学ぶだけでな」
「かくありたいと思って」
「そしてな」
「お友達だとね」
「尚更や」 
 傍にいればというのだ。
「そう思う」
「そんな方ね」
「あの方はな」
「そうよね」
「それに対して老子さん孔子さんはな」
 彼等はというと。
「凄過ぎてな」
「仰ぎ見る」
「そんな方々や」
「そうなのね」
「私達華僑の間でもな」
「そうよね。しかしね」
 ここでアレンカールはこうも言った。
「あんたもやけど」
「華僑のことか」
「ええ、あたい達の中にもいるのよね」
「華僑は多いからな」
 リーはそれでと返した。
「世界に」
「こっちの世界でもね」
「中国系はな」
「世界にいるわね」
「色々な理由で移住して」
 各国にというのだ。
「暮らしてるわ」
「こっちの世界でもね」
「こっちの世界の華僑は平和に移住してな」
「それぞれの場所で定住してるわね」
「そうした人が多いけどな」
 それでもというのだ。
「華僑が多いことはな」
「事実よね」
「あちこちにおるわ、地下世界にかてな」
 こちらにもというのだ。
「ちゃんと中華街あってな」
「華僑の人いてるわね」
「そや」
 まさにというのだ。
「これがな」
「そうよね」
「そして私もな」
「その華僑ね」
「シンガポールにおるな」
 この国にというのだ。
「そうや」
「そういうことよね」
「そやから言う、関菩薩さんとな」
「老子さん孔子さんはなのね」
「特別な存在やとな」 
 華僑達の中でもというのだ。
「言えるわ、特に老子さんと孔子さんは」
「特別な存在ね」
「キリスト教で言うとキリストさんの様な」
 そこまでのというのだ。
「特別な存在や、その方々とこれから戦う」
「そう考えたら」
「色々思うところがあるわ」
 こう言うのだった、見れば羅と施はリーのその言葉に頷いていた。そして他の面々も神妙な顔になっている。
「ほんまな」
「そういえば」
 ここでだ、芥川はこんなことを言った。
「老子さんの牛がな」
「あの青牛やね」
「西遊記やと敵やったな」
「そやったね」 
 綾乃は芥川のその指摘に頷いた。 
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