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夢幻水滸伝

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第三百六十三話 時は止まらないその十四

「ほんまな」
「そうですね」
 サンダーバードもまさにと頷いた。
「この度は」
「それでや」
 そうであるからだというのだ。
「やるで」
「明日から」
「ああ、全面攻勢に出てな」
 そうしてというのだ。
「そのうえでな」
「敵の戦線を突破し」
「そうしてな」
「勝ちますね」
「そうするで」
 こう言うのだった。
「明日の朝からな、そして食事はな」
「どうしますか」
「レーションや」
 こちらだというのだ。
「それを食べつつや」
「戦いますか」
「二日間三食な」
 全てというのだ。
「レーションでな」
「手早く済ませ」
「そしてや」
「戦うのですね」
「そや」
 まさにというのだ。
「ここはな」
「そうしますね」
「そうするで、そしてな」
 トウェインはさらに言った。
「わいもな」
「攻勢に参加されますね」
「采配を執ってな」
 全軍のそれをというのだ。
「それと共にや」
「攻めていきますね」
「そうするわ」 
「左様ですか」
「そしてな」
「勝ちますね」
「ああ、メルヴィル達にな。ほなな」
 ここまで話してだ、トウェインはあらためて言った。
「これから寝るわ」
「そうされますね」
「ああ、しかしこんな時でもな」
 ふとだ、トウェインは目の前を見た。見れば羊人の兵士のカップルが会って何かを話していた。彼はそれを見て微笑んで言った。
「デートしてるか」
「見なかったことにしますか」
「ああ、こうしてな」
 サンダーバードに応え気配を消して話した。
「気付かれん様にしてな」
「この場を後にしますね」
「人の恋路は不倫でもないと何も言わんで」
 そうしてというのだ。
「それでや」
「見ないことですね」
「まして覗き見なんてな」
 そうした行為はというのだ。
「絶対にや」
「しないことです」
「その通りや、それでや」
 そうであるからだというのだ。
「ほんまな」
「今はですね」
「このままな」
「気配を消して」
「そしてや」
 そのうえでというのだ。 
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