神々の塔
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第八十話 最強の天使その八
「ほんまな」
「餓鬼のままやね」
「そや、自分がこの世で一番偉いと思って」
「勘違いやね」
「とんだな」
こう言っていいまでのというのだ。
「それをしてな」
「あかんままやね」
「何も持ってへん」
文字通りにというのだ。
「何もしたことないし」
「それやと何も出来へんね」
「そうやけどな」
「何でか自分は偉い」
「最悪この世で一番な」
そこまでというのだ。
「そうやと思い込んでてな」
「餓鬼のままやね」
「それでふんぞり返ってて」
そうであってというのだ。
「態度もあらたまらへん」
「そうなるとどうにもならへんね」
「ほんまな、しかしな」
「しかし?」
「そうした奴は反面教師にして」
そうしてというのだ。
「僕等はな」
「ああはなるまいって思って」
「心に刻んでな」
そうした輩のことをというのだ。
「そしてな」
「努力していくことやね」
「人としてな、そうして自分を高めて」
「仏教やと悟りを開く」
「そうなりたいもんやな」
こうした話をするのだった、そしてだった。
一行は雲と光が見える石の円柱と床の階、天宮を思わせるその中を進んでいった。そうしてであった。
神霊達の階に着くとだ、メタトロンに言われた。
「よく来た、人達よ」
「はい、ここまで来ました」
「見事だ」
綾乃に素直に賞賛の言葉をかけた。
「まことにな」
「そう言ってくれますか」
「うむ、そして私達とだ」
「これからですね」
「戦ってもらう、ミカエルとも戦ったが」
「今度はですね」
「私達ともだ」
それこそというのだ。
「共にだ」
「戦うんですね」
「そしてだ」
それと共にというのだ。
「勝てばな」
「先に進めますね」
「上の階にな、でははじめるぞ」
「はい、宜しくお願いします」
「君達は我々天使が常に人の味方とは限らないことを知っているが」
神霊はこのことも言った。
「しかしだ」
「それでもですか」
「この世界の神は常に人の味方だ」
「人を大事にしてくれてますか」
「そしてだ」
そのうえでというのだ。
「人のことを案じて下さっている」
「そうなんですね」
「人を滅ぼそうなどとはな」
その様にはというのだ。
「全くだ」
「お考えやないですか」
「そうだ」
まさにというのだ。
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