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夢幻水滸伝

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第三百六十三話 時は止まらないその七

「敵の将兵も疲労してるな」
「はい、かなり」
「そうですね」
「顔に疲労が出ています」
「そうなっています」
「そして自分等もな」
 スタインベックは自軍の将兵達も見て言った。
「そやな」
「我々もですか」
「顔に疲労が出ていますか」
「そうなのですか」
「ああ、そやからな」 
 それ故にというのだ。
「休める時は休むんや」
「そうせんとあきませんね」
「我々は」
「左様ですね」
「そや、さもないとな」
 休養を取り疲労を癒さねばというのだ。
「倒れるで」
「そうなりますか」
「我々は」
「大丈夫ですが」
「まだまだ」
「無理はしたらあかん」
 これがスタインベックの言いたいことだった。
「要するにな」
「そうですか」
「無理はしないで休む」
「休める時は」
「そうすることですか」
「そや、少しの時があれば寝ることもな」
 そうすることもというのだ。
「ええさかいな」
「では寝ることですか」
「今以上に」
「そうすることですか」
「これからまた攻勢に出るかも知れん」
 その可能性もあるというのだ。
「そやからな」
「それで、ですか」
「休める時に休む」
「そうすることも大事ですか」
「そや、ほんまな」
 こう言ってだった。
 スタインベックは将兵達と共に戦っていった、前にルイスが出て来て彼の火の術を自身の火の術で相殺してから言った。
「自分顔疲れてるで」
「そう言う貴方も」 
 ルイスは今度は雷の術を放って応えた、スタインベックはその術を今度はダグダの棍棒で打ち消した。
「そうですよ」
「お互いってことか」
「そうですね、しかしです」
「お互いそんなん言ってられへんな」
「軍を指揮するなら」
 そうであるならというのだ。
「弱音はです」
「言ってられへんわ」
「疲れがお顔に出ても」
 そうであってもというのだ。
「しっかりとです」
「戦うことや」
「はい」
 まさにというのだ。
「敵味方共に」
「わい等軍を率いる星のモンはな」
「そうです、そうやないとです」
「世界も救えんわ」
「左様です」
 そうだというのだ。 
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