ドリトル先生と奇麗な薔薇達
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第九幕その九
「それによってね」
「そうなったね」
「白薔薇と赤薔薇が一つになったね」
「チューダー朝の時に」
「そうだね」
「そしてね」
そのうえでというのです。
「このこともあってね」
「白薔薇と赤薔薇だね」
「夫婦仲良く」
「その意味もあるね」
「そうなるよ、この知識もあったから」
それでというのです。
「閃いたのかな」
「そうなるね」
「そう考えると面白いね」
「とてもね」
「こうしたことも」
「そうだね、あの戦争は大変な戦争で」
薔薇戦争はというのです。
「もう誰が誰と誰の子供でね」
「誰と結婚して誰の親か」
「どの陣営で何をしたか」
「物凄くわかりにくいよね」
「それぞれのお家が絡み合っていて」
「内戦だったということ自体大変だったけれど」
それだけでなくというのです。
「そのね」
「お家とお家のね」
「つながりがね」
「もう滅茶苦茶複雑で」
「わかりにくいんだよねね」
「その前の百年戦争もね」
フランスとのこの戦争もというのです。
「元々はこのお家とお家のつながりからだったしね」
「フランスのカペー朝が断絶して」
「ヴァロワ家が王位を継ぐ時にね」
「イングランド王エドワード三世がフランス王家の血を引いていたから」
「フランスの王位を主張したわね」
「そうなったから」
だからだというのです。
「起こったね、毛織物やワイン製造が盛んなフランドル地方を手に入れる為に」
「王位を口実にしてね」
「それでだったね」
「実際フランス王狙ってたし」
「お家のことで起こった戦争だったね」
「あの頃から複雑で」
イングランドの王室の血縁関係はというのです。
「それが薔薇戦争の頃になると」
「もう複雑過ぎて」
「何が何だかわからない」
「学んでもわかりにくいわね」
「本当に」
「そうだよ、だからね」
それでというのです。
「あの戦争を学ぶことはね」
「難しいよね」
「理解しにくいよね」
「ちょっとやそっとではわからないわね」
「あの戦争のことは」
「そうなんだよね、あそこまで血縁関係が入り混じっていると」
そうした状況ではというのです。
「わかりにくいよ」
「全くだね」
「長い内戦だしね」
「婚姻政策が多用されて」
「凄いことになっていたわ」
「婚姻政策は人類の歴史ではよくあることで」
そうであってというのです。
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