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ハッピークローバー

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第百四十話 ささやかなご馳走その三

「だからね」
「ステーキにもしてなんだ」
「食べてるの、勿論揚げだってね」
「好きなんだ」
「そうなの、いやお豆腐があれば」
 留奈は焼酎をロックで飲みながら笑顔で話した。
「それだけで違うわ」
「色々なお料理に出来るからね」
「最高の食べものの一つよ」
「それは言えるね」
「ええ、それでサラダたっぷりあるし」
「確かに量多いね」
 巨大なボウルに山盛りだ、そして豆腐もかなりだ。
「楽しめるね」
「だからどんどん食べましょう」
「そうしようね」
「一度南禅寺のお豆腐食べたいわ」
 留奈は笑ってこうも言った。
「湯豆腐でね」
「物凄く美味しいらしいね」
「ただ美味しいだけじゃなくてね」 
 それに加えてというのだ。
「幾らでも食べられる感じだそうよ」
「そうなんだ」
「食べ心地がよくてね」
「それでなんだ」
「かなり食べても」
 そうしてもというのだ。
「まだ同じだけね」
「食べられる感じがするんだ」
「そうらしいわ」
 南禅寺の湯豆腐の豆腐はというのだ。
「これが」
「そこまで美味しいのかな」
「そうみたいよ」
「それなら一回食べたいね」 
 伊東は梅酒をロックで飲んでから応えた。
「あちらのお豆腐」
「そうよね、高いけれどね」
「あそこの湯豆腐有名だしね」
「けれどね」
 それでもというのだ。
「一度食べてみたいわね」
「あそこのお豆腐も」
「一体どんなのか」
「そうだね、一度ね」
「食べてみたいわ」
「どれだけ美味しいか」
「そうよね、ただ京都は」
 留奈はこの街については嫌そうに話した。
「嫌味なのよね」
「ああ、京都はね」
 伊東も確かにと頷いた。
「そうだよね」
「何かとね」
「お高く止まっていて」
「歴史を言って」
 京都のそれをというのだ。
「嫌味なのよね」
「何かとね」
「私達大阪人だけれど」
「大阪は逆に飾らないしね」
「大事なのは何かっていうと」
 焼酎を飲みつつ話した。
「おもろい」
「それだよね」
「面白いかどうかがね」
「大事だよね」
「お笑いの街だしね」
「あと食べものだね」
「ざっくばらんで飾らない」
 こう言うのだった。 
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