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夢幻水滸伝

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第三百六十二話 戦のタイムリミットその四

「首根っこ掴んででもな」
「大人しくさせますね」
 スタインベックが言ってきた。
「そうしますね」
「ああ、自分もな」
「焦りそうな将兵がいて」
「何度言うても焦るんならな」
 そうであるならというのだ。
「リアルでや」
「首根っこを掴んででも」
「そうしてでもや」
「大人しくさせて」
「焦らせへんことや、ほんま緊張した場面やとな」
 今の様にとだ、トウェインは膠着している戦局を把握してそのうえでスタインベックに対して話した。
「焦れてな」
「焦る奴が出ますね」
「ここ一番って場面とかでな」
「焦ってですね」
「隙を見せてな」
 そうしてというのだ。
「それでや」
「戦局全体に影響を及ぼしますね」
「そうなるさかいな」
 だからだというのだ。
「ほんまな」
「何度言っても焦る将兵はですね」
「首根っこを掴んでも、具体的に言うとな」
「実際はそうせずに」
「術を使ってや」
「眠らせたり麻痺させたりして」
「石化まではええ」
 トウェインは上段も入れた、石化でも動けなくなるからだ。
「あれは高度の術でな」
「眠らせたり麻痺させたりよりも」
「そやからな」 
 だからだというのだ。
「そこまではな」
「ええですね」
「そや」
 こう言うのだった。
「眠らせたりさせる位でな」
「ええですね」
「焦る奴は寝てもらった方がええ」
 即ち動けなくなる時はというのだ。
「いざという時はな」
「どうしても落ち着かへんなら」
「それならな」
 その場合はというのだ。
「ほんまな」
「そうしますね」
「そや、それでな」 
 さらに言うのだった。
「こっちの隙をや」
「見せへんことですね」
「そうしてくで、しかしさっき戦闘機隊の話をしたが」
 トウェインは空を見上げた、見れば上空で双方の戦闘機隊が激しいドッグファイトを繰り広げている。空を旋回し上下に舞い機銃や術を放っている。
「その余裕はな」
「ないですね」
 オコナーが応えた。
「これは」
「ああ、敵の戦闘機と戦うので手が一杯や」
「そうですね」
「あそこにな」
 敵の戦闘機隊を見つつ言った。
「対空車両を持って行ってな」
「下から攻撃を行い」
「こっちの戦闘機隊と合わせて攻撃してな」
 そうしてというのだ。
「そのうえでや」
「敵の戦闘機隊を減らしたいですね」
「そうしたいが」
「それも無理ですね」
「対空車両は敵の攻撃機や飛兵に向けてる」 
 彼等にというのだ。 
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