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星河の覇皇

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第八十七部第一章 シャイターンの復活その七十一

「あの御仁もな」
「そうなりますね」
「だから私もだ」
 自分もというのだ。
「確かに手段は選ばない」
「謀略もですね」
「使う、それが通じるならな」
 そう判断したならというのだ。
「迷わずな」
「左様ですね」
「しかしだ、それでもだ」
「英傑であられますね」
「謀略を使おうともな」
 それでもというのだ。
「私は確信している」
「そのことを」
「だからだ」
 それ故にというのだ。
「私をそう呼んでもだ」
「構わないですね」
「むしろ賛辞にだ」
 その様にというのだ。
「思っている位だ」
「そうなのですね」
「だからいい、そしてだ」
「無念にはですか」
「もう思わない」
 決して、そうした言葉だった。
「そしてだ」
「そのうえで、ですね」
「前に進む」
 こう答えた。
「そしてだ」
「戦われてですね」
「サハラを統一してだ」
「皇帝になられますね」
「そしてサハラを末永く平安な国にする」
 このことまで言うのだった。
「この私がな」
「だからですね」
「もう無念委は思わない、そう思う時間をだ」
「先に進む為に使われますね」
「コーランに書かれている者達の様にな。悔やむなら前を向け」
 そして進めというのだ。
「そしてその悔やむ分を取り返せ」
「そうされますね」
「だからだ、今はだ」
 まさにというのだ。
「軍の再編成を進め」
「そうしてですね」
「次の動きに備える、そして私自身もな」
 シャイターンは自分のことも話した。
「体力を回復させる」
「ではお食事も」
「それもですね」
「積極的に採る、今日はまだ軽くだが」 
 それでもというのだ。
「明日からはだ」
「再びですね」
「普段の様にですね」
「美食を楽しむ。そして体力を回復させる」
 シャイターンはまだやつれていた、だがそれでもだった。
 その目は死んではいない、むしろ強い輝きを放ってさえいた。その強い光を放っている目で前を見据えていた。 
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