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ライオンの兄弟の勇気 

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第一章

                ライオンの兄弟の勇気 
 ウガンダのクイーンエリザベス国立公園は密猟者が多くいることが問題になっている、それでオーストラリアグリフィス大学に所属しているアレクサンダー=ブラツコフスキー博士黒く短い癖のある髪と顔の下半分を覆った髭を持つ黒い目の長身で引き締まった顔の彼もスタッフに苦い顔で話していた。
「オーストラリアにいてもいつもね」
「ここの生きもののこと考えますか」
「うん」
 そうだとだ、公園の中をジープで巡回する中で話した。博士自身が運転している。
「そうなんだ」
「確かに多いですね」
「罠も仕掛けるしね」
「ちょっと油断するとですよね」
「入り込んできてね」
「密猟するのね」
「何とかしたいよ」
「全くですね」
「それでね」
 そうであってというのだ。
「僕達もこうしてだよ」
「いつも巡回して」
「密猟者がvいたら捕まえて」
「罠は解除していますね」
「そうだよ、彼等だってね」 
 ここで博士は今近くを通った二匹のライオン達を見た、二匹共雄で鬣がある。ただまだそれは小さく彼等が若いことを見せている。
「被害に遭っているしね」
「そうですよね、特にですね」
「ジェイコブがね」
 見れば片方は足が三本しかない、一本が途中からない。
「そうでね」
「大変でしたね」
「ティブだってね」
 足が四本ある方も見て話した。
「危ない時もあったし」
「公園の生きもの全体の問題ですね」
「そうだよ、法律は守る」
「そうして欲しいですね、それでですが」
 スタッフは自分が持つライフルを見つつ博士に言った。
「そろそろです」
「カジンガ水路ですね」
「うん、そこには鰐やカバもいるけれど」
「彼等の保護も重要ですね」
「密猟者は彼等も襲うからね」
 その幅十キロはある水路も見て話した、するとだった。
「ガウ」
「ガウガウ」
 今見たライオンの兄弟がだった。 
 水路に飛び込んだ、スタッフはそれを見て言った。 
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