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夢幻水滸伝

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第三百六十一話 戦の期限その十一

 メルヴィルは戦っていった、百六十万の軍勢を陸と生みそして空で戦線を維持させつつ戦っていった。するとだった。
 トウェインもその様に戦い戦線は膠着した、それが三日目でケルベロスはその状況を見て主であるセリューに問うた。
「ご主人様、攻めることは」
「勝手なことは駄目っすね」
「その通りです」
「メルヴィルさんが攻めると言ったらっす」
 総司令官である彼がというのだ。
「攻めるっすが」
「そうでないとですね」
「ここでっす」
「戦いますね」
「そうしていくっすよ」
「勝手な行動はなりませんね」
「それをしたら負けるっすよ」
 勝手な行動、独断を取ってはというのだ。
「そこから綻びが生じてっす」
「だからですね」
「そうっす、だからっす」
 それ故にというのだ。
「私達はっす」
「ここで戦い続けますね」
「戦線を維持してっす」  
 自分が守るその場で言った、戦車隊同士が睨み合い激しい砲撃を繰り出し合っている。そこには装甲車もある。
「この通りっす」
「攻められると思うなら」
 共に戦線の軍を指揮するヴォネガットも言ってきた。
「まずはです」
「メルヴィルさんに連絡っす」
「貝殻を用いるなりして」
「そしてお話してっす」
「判断をしてもらうことですね」
「そうっす」
 総司令官である彼にというのだ。
「そうすることっす」
「そうです、そやからです」
「今私達は攻めないっす」
「このままここを守りましょう」
「そうするっす」
「そうです、それでもうすぐ日が落ちますので」
 ヴォネガットはそれでと言った。
「もうそろそろです」
「戦闘終了っすね」
「はい」 
 そうすべきだというのだ。
「時間です」
「今日もっすね」
「ではです」
「戦闘終了っす」
「敵軍もそろそろです」
「そうするみたいっす」
 見ればそうであった、西軍にもその動きが出ていた。
「それならっす」
「同時にです」
「戦闘終了っす」
「陣地に戻り」
「警戒態勢を維持しつつっす」
「休息に入りましょう」
「そうするっす」
 こう話してだった。
 二人はメルヴィルが戦闘停止の指示を下すとそれに従い退いた、そうしてそのうえで夜の休息に入った。
 それは西軍も同じだった、トウェインは兵を退かせ陣地で休息に入らせたがそこでエリカとオコナーに言われた。
「奇襲の動きはありました」
「隙あれば、でした」
「ですから警戒しつつ戦いまして」
「手出しはさせませんでした」
「よおやった、若しここで奇襲を許したらな」
 トウェインはそうなると、と話した。 
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