ドリトル先生と奇麗な薔薇達
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第七幕その七
「必要ないよ。だからもてなくてもね」
「問題なしだね」
「先生としては」
「そうだね」
「全くね」
それこそというのです。
「問題ないよ」
「そうだよね」
「先生はそう考えてるよね」
「他の人の恋愛の相談には乗っても」
「自分のことはいいね」
「全くね」
先生は皆に笑顔で言いました。
「いらないよ、ただ相談を受けたら」
その恋愛のというのです。
「今回みたいにね」
「その知識と教養を以て」
「全力で力になる」
「そうするね」
「そうだよ、それが浮気とか不倫でないなら」
道に外れたものでなければというのです。
「喜んで相談に乗るよ」
「そうだよね」
「先生はそうするね」
「いつもね」
「うん、そしてね」
そのうえでというのです。
「その恋愛が適う様にするよ」
「そうだよね」
「それが先生だよね」
「いいことよ」
「確かに経験はないけれど」
「知識と教養はあるからね」
「そうしたもので力になるからね」
「だからね」
それでというのです。
「今回もだよ、それで薔薇の騎士が連想されたけれど」
「あの作品の銀の薔薇はね」
「やっぱり贈れないよね」
「作品を観ると」
「どうしてもね」
「僕としてはね。それにあの作品は結ばれる二人を観るとハッピーエンドだけれど」
それでもというのです。
「主人公の元帥夫人を観るとね」
「失恋だよね」
「若い恋人との」
「そうなのよね」
「そう、しかも不倫だね」
このことも言う先生でした。
「元帥夫人は結婚しているね」
「そうそう、侯爵夫人だね」
「ご主人作品中に出ないけれど」
「当時のオーストリアの位の高い貴族だよ」
「侯爵で元帥っていう」
「宮廷でもかなりの立場だったね」
「そうした人の奥さんでね」
そうであってというのだ。
「恋人のオクタヴィアンは伯爵でね」
「若い愛人だね」
「要するに」
「そうなるわね」
「だからね」
そうした設定だからだというのです。
「不倫になってその不倫が終わる」
「そうしたものでね」
「これから結婚する人に相応しいか」
「そう考えるとね」
「違うわね」
「そう思ってね」
それでというのです。
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