夢幻水滸伝
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第三百六十一話 戦の期限その九
「奇をてらうもんやない」
「無闇に」
「それでわい等もな」
「戦術としてですね」
「戦ってくで」
「この戦も」
「奇襲を仕掛ける時もあるかも知れん」
トウェインもその可能性を否定しなかった。
「そやけどな」
「それでもですね」
今度はガーランドが応えた。
「下手に用いへん」
「行う際は見破られたら終わりや」
「このことを頭に入れてですね」
「そしてや」
そのうえでというのだ。
「行うもんでな」
「ほんまに無闇には行うことはない」
「そうすべきや」
「ではこのまま」
「基本な」
「オーソドックスに戦っていきますね」
「そうしてくで」
こう言って実際にだった。
トウェイン達は奇襲を用いることなく昨日と同じ様に戦っていた、実はメルヴィル達はトウェインの予想通りにだった。
ジェーンや潜水艦を用いての奇襲を検討していた、だが。
「そうか、地中にか」
「はい、多くの獣やモンスターを配置していまして」
そのジェーンがメルヴィルに報告する、周りでは将兵達が銃や術を放ち爆音と爆発があちこちで起こっています。
「それで、です」
「攻められへんな」
「はい」
そうだというのだ。
「ほんまに」
「そやな、ほなな」
「奇襲はですね」
「下手にな」
それこそというのだ。
「仕掛けん」
「そうすることですね」
「そや、そしてな」
「今はですね」
「オーソドックスにな」
「戦っていきますね」
「そうするで」
こう言うのだった。
「ええな」
「わかりました」
確かな声でだ、ジェーンはメルヴィルに答えた。
「そうしましょう」
「ここはな」
「やはり奇襲は迂闊には出来へんですね」
「みだりにしてもな」
「見破られて」
「そしてな」
その結果というのだ。
「倍のダメージを受けるわ」
「普通に反撃を受けた時以上に」
「そうなるさかいな」
だからだというのだ。
「ほんまな」
「迂闊にはですね」
「仕掛けん」
「そうしますね」
「やっぱりオーソドックスでな」
それでというのだ。
「戦うべきやな」
「一番はですね」
「そや、奇をてらうことを好むと」
そうすると、というのだ。
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