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星河の覇皇

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第八十七部第一章 シャイターンの復活その五十八

「それでもだ」
「はい、それでもですね」
「補給路が伸びきる」
「そうならないことですね」
「補給艦隊の行く先に我が艦隊がいないのでは」
「それでは意味がないですね」
「そうだ、だからだ」
 それ故にというのだ。
「あまり先に進むことだ」
「これよりはですね」
「考えていきますか」
「シャイターン主席も復帰しましたし」
「そうしますか」
「適度な場所を拠点とし」
 戦争全体のそれにしてというのだ。
「そしてそこにだ」
「物資を集積し」
「そしてそこから軍に物資を送る」
「それが出来る様にしますか」
「我が軍の後方も頑張ってはいる」
 補給も担当する彼等はというのだ。
「実にな」
「これまで補給は問題ありませんでした」
「それも全く」
「物資は次々に届いてです」
「戦闘に支障はありませんでした」
「それで、ですね」
「万全だったが」
 アッディーンは言った。
「それはあくまで今までだ」
「これからはどうか」
「これから補給に問題が出れば」
「そうなれば戦争にもですね」
「問題が出る」
 その様になるというのだ。
「だからだ」
「それではですね」
「我々はですね」
「それを考え」
「これから進撃を行いますか」
「進撃は好調でもだ」
 このこと自体はいいが、というのだ。
「しかしだ」
「はい、補給を忘れた進撃は禁物です」
「それを行えば敗れます」
「前線が物資不足になれば」
「そこを叩かれます」
「そうなってだ」
 そしてというのだ。
「敗れる、だからな」
「それでは」
「ここで補給基地をもうけますか」
「ティムール軍との戦争におけるそれを」
「そうされますか」
「そろそろ補給路も限界だ」
 このことが感じられるからだというのだ。
「だからな」
「それを検討されますか」
「では一旦ですか」
「進撃を止める」
「そうしますか」
「こうなる可能性を考えたが」
 それでもというのだ。
「そうなってきたな、ましてシャイターン主席も復帰した」
「それならですね」
「迂闊な進撃は禁物ですね」
「物資が不足すれば攻撃される」
「そのことが間違いないので」
「そうなることは火を見るより明らかだ」 
 シャイターンが復帰すればというのだ。 
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