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ハッピークローバー

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第百三十七話 閉会式が終わってその十

「サイコ殺人とかな」
「普通でしょ」
「後先考えないでな」
 そうしたこともないのがこの神話である。
「やらかすな」
「それで子供も出来るわね」
「滅茶苦茶な血縁関係にもなってるな」
「神様なんてね」
「女の人もそうでな」
「女神様でもね、だからね」
 それでというのだ。
「私だってよ」
「そうしたことに興味あるか」
「ええ、けれど鳴海っちの言う通りにね」
「就職しないとな」
「せめて大学生まではね」
「そうしたことはしたら駄目だろ」
「そうよね」
 まさにとだ、かな恵はラーメンをすすってから頷いた。
「キスだってね」
「それからだよ」
「そうね、あとね」
「あと?」
「ラーメンのびる前にね」
 つまみの話もしたのだった。
「食べましょう」
「ああ、そうだな」
 鳴海も確かにと頷いた。
「のびない前にな」
「先に食べましょう」
「そうだな」 
 鳴海はかな恵の言葉に頷いてだった。
 二人でインスタントラーメンの緬を優先して食べた、そしてだった。
 二人で緬を食べ終えて酒を飲んでだ、かな恵はあらためて言った。
「これで緬は食べたし」
「底に端が残ってる位か」
「ええ、けれど大抵食べたから」
「これでいいな」
「あとはお野菜とかハム入ってるけれど」
 見ればそのハムは結構な厚切りである。
「そういうのはのびないから」
「ゆっくり食べていいな」
「そうよ、人参に玉葱にもやしに」 
 かな恵はその野菜の話もした。
「お葱に大蒜ね」
「大蒜も入れてるな」
「身体にいいからね」
「さっきまでの話で大蒜はちょっとな」
「あっ、精がつくから」
「ちょっとな」 
 どうにもというのだった。
「複雑な気持ちだな」
「そう言われたら、ただ大蒜は身体にいいし」 
 香苗はその大蒜、厚めに切ったそれを食べつつ言った。
「入れると味もよくなるから」
「味付けにもいいんだな」
「だから私よくお料理に入れるの」
「それよく言ってるな」
「大蒜はいい食べものよ」
 かな恵はその大蒜の後は人参ともやしを食べて話した、ラーメンの前から煮られていて実にいい煮え具合である。
「本当にね」
「あと生姜にも言うよな」
「そう、生姜もね」
 こちらもというのだ。
「身体にいいからね」
「それで料理に使うと味もよくなるか」
「どっちも香辛料だから」
「味もよくなるな」
「そう、それでよく使ってるの」
 生姜もというのだ。
「大蒜と一緒でね」
「そうなんだな」
「鳴海っちにもよ」
 その彼にもと言った。 
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