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夢幻水滸伝

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第三百五十九話 開戦の宣言その十

「そうするっす」
「いや、私が行かせてもらいます」
 フォークナーは自ら申し出た。
「そうさせてもらいます」
「フォークナーさんがっすか」
「はい、ホイットマン君は地の星ですね」
「フォークナーさんと同じっすね」
「そやからです」
「フォークナーさんが行かれるっすか」
「そうさせてもらいます、そして」
 そのうえでというのだった。
「セリューさんはこちらをお願いします」
「この場所をっすか」
「敵の大軍が迫ってきていて」 
 見ればそうだった、かなりの数の戦車に騎兵が迫ってきていた、その威圧感は相当なものであった。
「星の人も来ています」
「ミッチェル君っすね」
「そやからです」
「私はここで戦うっすね」
「お願い出来ますか、私は空に上がります」
 そうして航空戦に参加するというのだ。
「そうします」
「そしてホイットマンさんと戦うっすね」
「サラマンダーを用い」
 この神具と、というのだ。
「グレイプニルもありますので」
「両方をっすね」
「使いまして」
 そうしてというのだ。
「戦いますので」
「そやからっすね」
「はい」
 だからだというのだ。
「この場所をお願いします」
「わかったっす、ほな戦わせてもらいます」
 セリューはフォークナーに確かな声で答えた。
「この場所で」
「私もです」
 セリューの神具であるケルベロスも言ってきた。
「戦わせてもらいます」
「そうしてくれるっすか」
「勿論です、私はセリュー様の神具です」
 三つの頭の真ん中のものが言ってきた。
「そうさせてもらいます」
「そうっすか」
「はい、それでは今より」
「ミッチェル君と戦うっすよ」
「軍も率いてですね」
「そうするっす」
「この場はお願いします」
 フォークナーはケルベロスとの話を終えたセリューにあらためて言った。
「では私は空に行きます」
「お願いするっす」
「それでは」
 セリューに一礼するとだった。
 フォークナーは空に上がった、そしてホイットマンの前に出てそのうえで彼に対して堂々と告げた。
「私がお相手します」
「よし、相手にとって不足なしや」
 ホイットマンも笑顔で応えた。
「ほなな」
「はい、戦いましょう」
「自分のことは友達やと思ってるが」
「私もです」
「今は強敵やな」
「そう書いて、ですね」
 フォークナーはサラマンダーを構えつつ言った。
「『とも』ですね」
「その間柄やな」
「そうですね、ほなその間柄で」
「戦おうな」
 ホイットマンもゲイボルグを出した、そうしてだった。 
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