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星河の覇皇

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第八十七部第一章 シャイターンの復活その二十七

「それだけでな」
「それはそうですね」
「食えるならそれだけで違いますね」
 兵達も伍長の言葉に頷いた。
「もうそれだけで」
「かなりいいです」
「というか食わないと戦えないですから」
「もう何があっても」
「腹が減ったら戦は出来ぬで」
「もうそれだけで」
「そうだろ、俺だって一食抜いたらな」
 それだけでというのだ。
「動けなくなるかなら」
「伍長もですか」
「そうなりますか」
「朝飯食わないとな」
「もうそれで、ですか」
「動けないですか」
「三食ないとだよ」
 それこそというのだ。
「どうにもならないんだよ」
「ですね、それじゃあですね」
「今もですね」
「しっかり食って」
「それでレーションもですね」
「食うんだよ、まずくても食わないとな」
 そうしなければというのだ。
「仕方ないんだよ」
「ですか、それじゃあ」
「レーションの時もですね」
「しっかり食って」
「それでやっていくことですね」
「戦うことだよ、ただ同じレーションでもな」
 ここで伍長は兵達に小声で話した。
「連合軍の連中はな」
「美味いの食ってるそうですね」
「そうらしいですね」
「連中のレーションは美味いらしいですね」
「それもかなり」
「そうらしいですね」
「みたいだな、貰って食った奴の言葉だとな」
 連合軍というか連合はサハラから見れば気前のいい者達だ、それがどうしてかというと彼等の豊かさから来るものだというがそれは事実である。
「もう俺達のレーションなんて食いものじゃないってな」
「そこまで美味いんですか」
「連合軍のレーションは」
「そうなんですね」
「俺達のレーションが食いものじゃないまでに」
「普段食ってるものもだよ」
 それもというのだ。
「もうな」
「全然違いますか」
「俺達のとは」
「そうみたいだな、今も何食ってるやら」 
 伍長は笑って話した。
「俺達の食ってるものなんか想像もつかないものだろうな」
「そこまで美味いですね」
「そんなご馳走ですね」
「そんなの食って」
「それで観戦していますね」
「だろうな」
 無意識に連合軍の艦艇観戦目的のそれがある方を見て言った、そして実際に連合軍の者達も食事中だった。 
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