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希望と結末

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第二章

 飲んで食べた、だがそれで終わりではなく。
 次の日は彼の本来の希望に入った、二日酔いだが日課のランニングを終えるとだった。
 シャワーを浴びて朝食の場で早速だった。
 冷蔵庫にあったビールを飲んだ、それからは。
 家の近所のコンビニに行って缶の酒やボトルのワインを買ってだった、しこたま飲んだ。文字通りに記憶がなくなるまで飲んだ。
 夕方酔い潰れていたことに気付くとまた飲んだ、そうして土曜日を過ごしたのだった。だが連休が終わってだった。
 火曜日の朝だ、彼は同期達に言った。
「もう日曜の朝死んでたよ」
「飲み過ぎでか」
「願い通りしこたま飲んでか」
「希望を適えて」
「そうしたらだよ」
 それこそというのだ。
「もうな」
「頭が痛くてか」
「身体がだるくてか」
「それでか」
「日曜と月曜は飲まなかったよ」
 そうしたというのだ。
「日曜の朝はまずランニング行ってな」
「そうしてか」
「すっきりしたか」
「そうしたか」
「それでな」
 そのうえでというのだ。
「シャワー浴びて外に出てな」
「どうしたんだ?」
「それでもかなり酒残ってそうだけれどな」
「話を聞いてたら」
「ああ、スーパー銭湯行ってな」 
 そうしてというのだ。
「サウナ入ってな」
「汗かいてか」
「酒抜いたか」
「そうしたんだな」
「一人暮らしだからな」
 気ままな、というのだ。実家からは離れていて彼女もいない。そうした意味で気ままであることは確かである。
「それでな」
「そのうえでか」
「すっきりしてか」
「復活したんだな」
「そうしてな、後はカラオケ行って」
 そちらにというのだ。
「楽しんで次の日は走ってから家でゲームだよ」
「そうしたんだな」
「流石に休日の間ずっと酒はないか」
「それはしなかったんだな」
「ああ」 
 そうだったというのだ。
「そうしたよ、やっぱり仕事が終わって好き放題飲んでもな」
「何日もずっとは無理か」
「記憶なくなるまで飲んでも」
「それでもか」
「限度はな」
 それはというのだ。
「本当にな」
「そんなところか」
「二日か」
「それ位か」
「ああ、けれどほっしたしよかったよ」
 微笑んでだ、宮部は同期に話した。
「プロジェクトが成功してな、それで飲めてな」
「ああ、よかったな」
「本当にな」
「そうなってな」
「最高だよ、じゃあ今日からまた頑張るよ」
 こう言ってだった。
 宮部は自分の仕事に入った、そうして新しい仕事に励んでいった。仕事に向かう顔は実に晴れやかなものだった。


希望と結末   完


                      2024・2・14 
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