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神々の塔

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第七十五話 焦る気持ちその二

「死んでるやろ」
「あそこのホラー映画そういうの多いな」
「あの国らしいと言えばな」
「らしいな」
「焦ってや」
 まさにあと少しであるからだ。
「それでや」
「あかん様になってるな」
「そうした展開になるさかいな」
 だからだというのだ。
「僕等もや」
「焦ったらあかんな」
「そや」
 まさにというのだ。
「絶対にな」
「そういうことやな」
「焦るとな」
 そうなると、というのだ。
「それだけでな」
「失敗するな」
「そうや」
 まさにというのだ、そしてだった。
 芥川は背中の神具、刀を抜いてそれで後ろから来たシーサーペントを両断した、胴をそうして言一撃でだった。
 敵を倒してだ、それからシェリルに行った。
「こうした時もな」
「やられるな」
「焦ってるとや」
 その時はというのだ。
「周りがほんまな」
「見えへん様になるな」
「視野が極端に狭くなって」
「普通にしてたら見えるもんがな」
「見えへんでな」
「敵にも襲われて」
「足元すらや」 
 それこそというのだ。
「見えへんでな」
「こけてやな」
「怪我もするわ」
 そうもなるというのだ。
「それでや」
「焦ったらあかんな」
「そや、焦ってる奴がおったら」 
 周りにというのだ。
「止めることや」
「そうせんとそいつが失敗するな」
「ましてそれがな」
 その者の焦ったが故の失敗がというのだ。
「こっちに降りかかるならな」
「尚更やな」
「止めることや」
「そやな、ただな」
 ここでシェリルはこんなことを言った。
「焦るなって何度言うてもな」
「ああ、焦る奴おるな」
「もう一旦焦るとな」
 中里に話した。
「何度言ってもな」
「焦るな」
「焦り倒してな」
 そうなってというのだ。
「取り返しのつかんことをする」
「そんな奴おるな」
「暴走もして」 
 焦ったあまりというのだ。
「そんな奴もおるな」
「世の中な」
「もうこんな奴はな」
 シェリルはさらに話した。
「反省もせんしな」
「同じミス続けるな」
「しかもな」
「しかも?」
「自分勝手に動いて嘘まで吐くなら」
「信用出来へんな」
「付ける薬もないわ」
 こうまで言うのだった。 
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