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ハッピークローバー

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第百三十六話 閉会式の前にその十

「集まるわね」
「不思議と嫌われる人でも」 
 富美子も言った。
「集まるわね」
「ほら、今の野党も」 
 一華は富美子に政治の話から言った。
「物凄く性格の悪い人多いでしょ」
「特に女の人でね」
 富美子は嫌そうに返した。
「多いわね」
「そうでしょ」
「自分に甘くて他人に厳しい」
「やたら攻撃的で底意地悪くて」
「そんな人多いわね」
「何でかショートヘアの人多いのが」
 一華はそうした議員達の髪型の話もした。
「不思議ね」
「あっ、そうね」 
 富美子も言われてこのことに頷いた。
「何でかね」
「それでそうした人達って」
「物凄く性格悪いわね」
「もう傍にいたらね」
 そうだと考えればというのだ。
「物凄く嫌な」
「そんな人達ばかりよね」
「口悪いし」
「揚げ足取ってね」
「兎に角底意地がね」
「悪くて」
「自分に甘いし」
 そうであってとだ、一華は嫌そうに話した。
「他の人に厳しい」
「何でも言うけれどね」
「本当に揚げ足取りでね」
「けれどよね」 
 富美子は腕を組み眉を顰めさせて言った。
「そうした人達もね」
「集まるわね」
「皆から嫌われそうな人達でも」
「不思議とね」
「完全に一人にならないわね」
「悪い人達は悪い人達で」 
 一華は言った。
「集まるのね」
「あれね、類は友を呼ぶ」
「それね、あとね」 
 一華は富美子の言葉を受けてさらに言った、前に学校の授業で習ったあまりにも有名なこの言葉を出した。
「和して同じずで」
「ああ、同じて和さずね」
「いい人はね」
「君子よね」
「そうそう、漢文の授業であった」
「論語ね」
「孔子さんだったわね」
 論語は孔子の逸話や言葉をまとめたものだ、彼の多くの弟子も出て来る。
「あの人の本で」
「そんな言葉あったわね」
「それでいい人も悪い人も」
「それぞれ集まるわね」
「けれど」 
 それでもというのだ。
「いい人はちゃんとまとまって」
「志が同じでね」
「自分を高め合うっていうの?」
「友情とか愛情があるのよね」
「先生そんなこと言ってたわね」
「けれど」
 富美子はそれでもと言った。
「悪い人はね」
「小人って書いてたわね」
「実はまとまらなくて」
「徒党を組むっていうか」
「お互い利用し合う」
「友達っていうか馴れ合い」
「ごっこってね」 
 友達ごっこだというのだ。 
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