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夢幻水滸伝

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第三百五十八話 迅速な集結その六

「トウェインさん西瓜が」
「そやろ、よお食ってるやろ」
「それも笑顔で」
「あの甘さと水気が好きや」
 その両方がというのだ。
「それでや」
「よくですね」
「食ってるわ」
「大好物ですね」
「そのうちの一つや」
 こう言うのだった。
「ほんまな」
「そうですね」
「水分が殆どでな」 
 西瓜はというのだ。
「栄養はな」
「あまりないですね」
「スポーツドリンクみたいなもんや」 
 起きた世界での例えを話した。
「言うならな」
「そうですね」
「そやけどな」
「お好きですね」
「それでや」
 その為にというのだ。
「ここはな」
「西瓜もですね」
「輸送しよな、そして将兵達にもな」
「食べてもらいますね」
「そうしてもらうわ」
「西瓜もですね」
「それで他の野菜もな」 
 西瓜以外の甘いそれもというのだ。
「輸送するで」
「わかりました」
「そして栄養も確かなもんにしてくで」
 将兵達のそれもというのだ、そして実際にだった。
 トウェインは軍の栄養状態もよくしていった、その中で密偵の存在も確認したが彼等はどの勢力かというと。
「メルヴィルとこだけやないか」
「はい、軍人ではないですが」
 オコナーが答えた。
「中国の南北や日本、東南アジアやオセアニアに」
「中南米の方からか」
「特にジャーナリストや宗教家で」
「その立場で入ってるか」
「実際にそうした職業の者達ですが」
 オコナーはそれでもと話した。
「それぞれの勢力から雇われて」
「わい等を探ってるか」
「そうしています」
「取材とか遠くで見る位ならええが」
 トウェインはここまで聞いてこう述べた。
「そやけどな」
「軍事機密はですね」
「見せん、そこはな」
「用心しますね」
「流石に軍人やないとな」
「そして工作員やないと」
「プロやないからな」
 ただ雇われているだけの者でというのだ。
「そうしたところには簡単に入って来んが」
「それでもですね」
「そや、用心はせんとな」
「若し優れた工作員がいれば」
「入って来るからな」
 軍事機密がある場所にというのだ。
「そやからな」
「警護は厳重にしますね」
「そうするわ」
 オコナーに真面目な顔で話した。
「ええな」
「わかりました」
 オコナーは確かな顔で答えた。
「そうしましょう」
「それではな」
「はい、そして」
 オコナーはさらに言った。 
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