おぢばにおかえり
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第八十二話 三人でのひのきしんその七
「新一君反面教師多過ぎるし」
「逆にひながたの人は少ないですか」
「そのこともあるし」
「それで、ですか」
「ひながたの人をね」
「沢山お会いしてますしね」
「ならね」
本当にそれならです。
「いいわね」
「そうした人を見て」
「そしてね」
「ひながたにしていくことですね」
「そうしていきます」
「それならね」
ここで新一君にあらためて言いました。
「長池先輩を尊敬しろとは言わないけれど」
「それでもですね」
「是非ね」
「何も悪いこと言わないで」
「先輩をよく見てね」
「そうさせてもらいます」
「まあ新一君だと」
この子を見て思うことです。
「嫌いだと悪いところばかり見えるでしょ」
「わかります?」
「凄いきっかけがない限り」
もうそうでないとです。
「嫌いだとでしょ」
「悪いところばかり見えます」
自分から言ってきました。
「そうなります」
「やっぱりそうよね」
「ですから」
「先輩についても」
「多分です」
「悪いところばかり見るわね」
「嫌いになったら悪いところしか見えなくなります」
これまた自分で言いました。
「僕は」
「その癖性分がね」
いつも思うことです。
「新一君のなおすべきところなのはね」
「いつも先輩に言われてますね」
「そう、何度も言うわよ」
新一君があらためない限りです。
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