| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

金木犀の許嫁

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第二十六話 里帰りをしてその八

「あんまりですね」
「酷過ぎますね」
「ゴミや生きものの死骸に剃刀まで送るなんて」
「ロープもありましたね」
「これで自殺しろですか」
「そうした抗議が殺到しまして」
 いじめ役を演じェいた声優の人達にというのだ。
「業界内でも陰口が来てオーディションもです」
「嫌われる役だったので」
「あまりにも嫌われ過ぎたので」
「オーディションも門前払いですね」
「そうでした」
「酷過ぎますね」
「そして演じた声優さん達は二度とです」
 それこそというのだ。
「いじめ役を演じていないです」
「それが何よりの証拠ですね」
「そこまでです」
 まさにというのだ。
「酷いバッシングを受けました」
「よく耐えられましたね、私ならです」
 白華は暗い顔になって述べた。
「もう途中で降板します」
「耐えられないですね」
「やっていく自信がないです」
「実際に相当追い詰められたそうです」
「そうですよね」
「ですから二度とです」
 そのいじめ役の後、というのだ。
「いじめ役を演じていないのです」
「二度とやりたくないですか」
「実際にそう言われています」
「大変だったんですね」
「そうです」
「自分で降板しなくても倒れます」
 白華はそうなると言い切った。
「ここまで酷い目に遭うと」
「ストレスでそうなりますね」
「絶対に」
 まさにというのだ。
「私なら」
「私もです」
 幸雄もというのだ。
「絶対にです」
「ストレスで倒れますね」
「一年耐えきるなぞ」
 そのバッシングからというのだ。
「無理です」
「そうですよね」
「相当な精神力の方でも」
「倒れますね」
「その声優さん達は何とかです」
 そうした感じでというのだ。
「耐えきりました」
「凄いですね」
「ですが」
 耐えきったがというのだ。
「あくまでぎりぎりで」
「トラウマ受けたんですね」
「はい、ですから二度とです」
 その様にというのだ。
「言われていました」
「そうだったんですね」
「この一年間地獄だったとも」
「バッシングが凄過ぎて」
「ですから」
 それでというのだ。
「そこまです」
「言われたんですね」
「そこまで言う程です」
「ぎりぎりで」
「実際二度とです」
 それこそというのだ。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧