ハッピークローバー
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第百三十四話 終わりに近付いてその九
「あの人は」
「投打二刀流で」
「どっちも桁外れだから」
「オーラが違うわね」
「他の人達とね」
「それでね」
一華はさらに話した。
「ホークスファンの子達が」
「うちの学園にもいるけれどね」
「野球は大抵が阪神ファンで」
これはこの学園が関西にあるからだ、関西はまさに阪神タイガースの本拠地で全体的に阪神ファンが支配的なのだ。
「それぞれの出身でファン分かれていて」
「巨人ファンはいないわね」
「あそこはもうね」
この邪悪に満ちたチームはというのだ。
「悪いことばかりして弱いから」
「何の魅力もないから」
「だからね」
「二十五年連続最下位になりそうだし」
「いいところなんてないから」
だからだというのだ。
「もうね」
「人気ないのね」
「そうよ」
まさにというのだ。
「あそこはね」
「そういうことね」
「だからね」
「ファンいないわね」
「けれどホークスファンの子達はいるのよね」
「九州出身の人達は」
まさにというのだ。
「多いわね」
「そうよね」
「それでそのホークスは」
「ああ、あれ凄かったみたいね」
かな恵が言ってきた。
「二〇一六年よね」
「そう、あの時はね」
「ホークス十一・五ゲーム差で」
そうであってというのだ。
「圧倒的有利、優勝間違いなしって言われてたのが」
「三連覇確実ってね」
一華はそこから話した。
「もうね」
「言われたのが」
「大谷さんが投げて打って活躍して」
「それでね」
「その十一・五ゲーム差がね」
それがというのだ。
「ひっくり返されて」
「優勝逃したのよね」
「戦力も凄かったのに」
そして監督の采配もだ、隙なぞ何処にもないと思われていたのだ。だがその圧倒的有利な状況でもだったのだ。
「負けたからね」
「ホークスファンの人達にとって大谷さんは」
「もう最強の敵みたいね」
「今もね」
「確かに十一・五ゲーム差ひっくり返されたら」
投打において活躍されたうえでだ。
「誰もがそう思うわよね」
「最強の敵って」
「本当にね」
二人で話した、そうした話をして騎馬戦に出ると一華は最後まで生き残ることが出来た。それで馬を務めていた娘達に終わってから言った。
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