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清掃業がないと

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第二章

 実際に次の日店内を見るとだった。
「床が」
「全然違うね」
「物凄く奇麗になってます」
 斎藤は店に来て早乙女に答えた。
「本当に」
「特に床がね」
「黒い汚れが取れています」
「確かに僕達も掃除してるよ」
 早乙女はそれは事実と答えた。
「そうだよ、けれどね」
「それでもですか」
「業者さんはプロだから」
「掃除の」
「使う器具も違うし」
「箒やモップだけじゃないですか」
「それで仕事の仕方もね」
 これもというのだ。
「違うから」
「僕達とは」
「だからだよ」
「こんなに奇麗になって」
「必要なんだよ」
 そうだというのだ。
「そうなんだよ」
「そうなんですね」
「だからね」
「月一で、ですね」
「来てもらっているんだ」
 店にというのだ。
「そうして掃除してもらっているんだ」
「そうなんですね」
「それでね」
「奇麗にしてもらうんですね」
「確かに僕達店員も掃除しているけれど」
 それでもというのだ。
「プロは必要だよ、だから清掃業の人達もいるんだ」
「そういうことですね」
「そうだよ、じゃあ働こうね」
「わかりました」
 斎藤は早乙女の言葉に頷いた、そうしてだった。
 この日も働いた、学校生活と共に充実した日々を過ごした。奇麗になった店の中でそうしたのだった。


清掃業がないと   完


                   2024・7・16 
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