| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

ドリトル先生と奇麗な薔薇達

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第二幕その四

「そうなります」
「そうですね」
「そしてこの薔薇園にも」
「青薔薇がありますね」
「この青い薔薇達を見て」 
 そうしてというのです。
「僕は科学は素晴らしいと思います」
「その都度ですか」
「そうです、人は不可能だったことも可能に出来ます
「そうなっていきますね」
「何処までも進歩、発展して」
「不可能が可能になっていく」
「それが人間です、そうした意味でも青薔薇が好きです」
 このお花がというのです。
「薔薇は全て好きですが」
「赤薔薇や白薔薇も」
「イギリスの国花ですし」
「尚更ですね」
「薔薇は昔からイギリスで愛されていまして」
 そうであってというのです。
「お家の象徴にもなりました」
「あっ、薔薇戦争では」 
 日笠さんはこの戦争のことを思い出しました。
「そうでしたね」
「ヨーク家とランカスター家が王位を争いましたね」
「それぞれの家が薔薇を象徴して」
「白薔薇と赤薔薇を」
「ヨ-ク家が白薔薇でしたね」
「ランカスター家が赤薔薇でした」
「そして三十年の間戦ったのですね」
 日笠さんは先生にお話しました。
「そうでしたね」
「そうです、そうしたこともありましたし」
「薔薇はイギリスにとって特別なお花ですね」
「そうなっています、それで僕も好きです」 
 先生もというのです。
「とても」
「では今ここにおられて」
「幸せです」
「それは何よりです」
「はい、薔薇は本当にいいですね」
 日笠さんににこりと笑って言うのでした。
「最高のお花の一つです」
「そう言ってもらって私も幸せです」
「日笠さんもですね」
「そうです、先生をお誘いしてよかったです」
 こうも言うのでした。
「本当に」
「そこまで言って頂けるとは」
「薔薇がお好きだとは思っていましたが」
「大好きです」
「それは何よりです、ただ日本では長い間」
「薔薇は欧州のイメージが強いですか」
「そうですね」 
 日笠さんは否定せずに答えました。
「日本には数多くのお花がありますが」
「薔薇は欧州のイメージが強いですね」
「日本を象徴するお花は」
「やはり桜ですね」
「はい、桜はです」
 日笠さんはスコーンを食べつつまさにと答えました。
「日本を象徴する」
「そうしたお花ですね」
「ですからあらゆる場所に植えられていまして」
「学校では特にですね」
「そして春になりますと」
「咲き誇りますね」
「そうなります」
 先生にまさにと答えました。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧