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星河の覇皇

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第八十六部第五章 傍目に見つつその三十八

「貴族が上層部に多いな」
「外務省についても」
「そうなっていますね」
「外交官の多くもです」
「貴族ですね」
「貴族は気品を重んじる」 
 それがあるかどうかというのだ。
「だからだ」
「彼等にはですね」
「気品を以て接して」
「そうしてですね」
「そのうえで、ですね」
「支持を得る、彼等が気品それに高貴さか」
 そうしたものを尊ぶのならというのだ。
「階級と戦う立場を出すのではなくな」
「連合各国の大使に対する場合とは違い」
「副主席の品性をですね」
「そちらを見せる」
「そうされますね」
「階級が低くともだ」
 アウトカースト層の者でもというのだ、マウリアではついこの前まで徹底的に差別されていた様な者でもというのだ。
「確かな教育を受ければだ」
「それならですね」
「品性を備えられますね」
「教育を受けていれば」
「それならば」
「そしてそうした生活を送っていればな」
 その階級に関係なくというのだ。
「満足にだ」
「そうしたものを得られますね」
「気品を」
「そして高貴さも」
「左様ですね」
「犬も育て方次第で狼になる」
 勇ましくなるというのだ。
「だからだ」
「そして副主席もですね」
「そうした教育を受けてこられた」
「だからですね」
「その気品と高貴さを出され」
「そのうえで」
「エウロパの者達と会う、そしてエウロパだが」
 今度はこの国の話をした。
「あの国は連合とは違う」
「連合は各国の権限も大きいです」
「中央政府と共に」
「それで独自の外交も展開していますが」
「エウロパは違いますね」
「あの国は中央集権国家だ」 
 中央政府の権限が強いというのだ。
「そしてだ」
「外交もですね」
「中央政府が主ですね」
「あの政府がほぼ行っており」
「外交官もですね」
「中央政府の者と会うことがだ」
 エウロパの場合はというのだ。
「多い、だからな」
「その中央政府の外交官とお会いする」
「そのうえで副主席の気品と高貴を見せ」
「そうしてですね」
「ことを進める、そしてだ」
 そのうえでというのだ。
「彼等の支持も得る」
「彼等についてもですね」
「そして我々の力になってもらう」
「連合もエウロパも」
「そうしてもらいますね」
「そうだ、だが連合とエウロパはな」 
 この二国はというと。 
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