八条学園騒動記
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第七百五十五話 ドラッグその七
「そして儲けている」
「悪い奴もいるものね」
「あちらではそんなにだ」
ダンはエイミーに答えた。
「麻薬は普通にやっていて法律で認められているものもな」
「あるから」
「自分の国で合法ならな」
それならというのだ。
「罪悪感もな」
「ないわね」
「自分達でいいなら」
ダンはさらに話した。
「本当にな」
「ああ、それだとね」
エイミーも聞いていてわかった。
「抵抗なくね」
「密輸も出来るな」
「自分達がね」
エイミーはさらに話した。
「どうしてもね」
「基準になるな」
「だからなのね」
「マウリアの麻薬業者はな」
「罪悪感もなくて」
「そしてな」
そのうえでというのだ。
「密輸をしてだ」
「密売して」
「儲けている」
「悪いことしているわね」
「だから悪いことをしているとはな」
その様にというのだ。
「あまりだ」
「自分達のところでは合法だから」
「特にな」
「思っていないのね」
「そうだ」
実際にというのだ。
「これがな、それにだ」
「それに?」
「マウリア人と言い合いで勝てるか」
ダンは真顔で言った。
「試しにセーラとしてみるか」
「えっ、セーラってね」
そう言われてだ、ジャッキーも顔を曇らせた。そしてテンボと一緒にこんなことを言ったのだった。
「弁論でもね」
「無双だな」
「もう無敵よ」
「俺達の推理に匹敵するぞ」
「まああんた達の推理は置いておいて」
エイミーはそこはスルーして述べた。
「セーラと言い合いになってもね」
「勝てないわね」
「誰もな」
「大人顔負けでしょ」
その凄さたるやというのだ。
「もうね」
「今すぐ政治家になれるわね」
「そこまでだな」
「セーラは極端な例でもね」
それでもというのだ。
「マウリア人の言葉は凄いわよ」
「はったりと頓智でだ」
ダンは難しい顔で話した。
「前世がどうとか言ってな」
「その巡り合わせが悪いって言ってね」
「気にするなだ」
「あっちが悪くてもね」
「それで話を収めようとする」
「自分の興味のある話に強引に持って行こうとするし」
「それではったりでな」
ダンはこの話を詳しくした。
ページ上へ戻る