博士の挑戦状
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第百五十三話
第百五十三話 ズボンを見て
美奈子とお揃いの自分のズボンを見てだった、華奈子は言った。
「あたし長ズボンも好きだけれど」
「一番は半ズボンね」
「それでね」
「今言った通りね」
「ええ、足はタイツかスパッツで」
「あとストッキングね」
「黒とかでね」
色の話もした。
「そうした格好が好きなのよ」
「王子様みたいな」
「そう、昔の欧州のね」
「それでああしたブルマはいいのね」
「ブルマっていうか半ズボンでしょ」
その頃の欧州のブルマはというのだ。
「だからいいのよ」
「それじゃあ」
その話を聞いてだ、美奈子は言った。
「タイツそのままはどうかしら」
「そのまま?」
「こんなのだけれど」
美奈子は自分のスマートフォンから舞台でのタイツを見せた、見ればズボンの様に穿いていて前の部分がかなり強調されていた。色はダークグレーだった。
「どうかしら」
「えっ、何これ」
そのタイツを見てだった、華奈子は瞬時に顔を顰めさせた。
「何で前の部分が」
「男の人のね」
「あそこ凄い強調してるじゃない」
「昔のタイツはこうだったらしいのよ」
「こんなの恥ずかしくて穿けないわよ」
美奈子に全力で言った。
「とてもね」
「私もよ。ちょっとこれはね」
「ないわよね」
「ええ、ブルマの下にタイツならね」
「いいけれど」
「これはないわね」
「有り得ないわよ」
とてもというのだった。
「これはないわ」
「何でもこの部分コッドケースって言って」
美奈子はスマートフォンを観つつ話した。
「ものを入れたりもしたそうよ」
「そうだったの」
「この部分もファッションだったのよ」
「あたしは無理よ、タイツを穿くなら」
「上に半ズボンね」
「それを穿くわ」
こう言うのだった、そして次の日朝着替える時に母に言うのだった。
第百五十三話 完
2024・3・31
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