| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

星河の覇皇

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第八十六部第五章 傍目に見つつその七

「一体」
「全くです」
「人は生まれながらに穢れがあるのか」
「それは違う筈です」
「穢れは身体に付くものです」
「身体の中に最初からはありません」
「備わっているものではありません」
 周りも口々に言った。
「だから清めると言います」
「沐浴等でそうします」
「それは身体に付くからです」
「心にも」
「だから清めるのです」
「清めれば落ちます」
「そうだ、最初から穢れている者なぞだ」
 それこそというのだ。
「いる筈がありません」
「その通りです」
「我々は穢れてはいません」
「それで不可触ではありません」
「どうせ不可触になるのなら」
「尊くなれば」
「そうなるまでだ、だからだ」
 そう考えるからこそとだ、ジャバルは話した。
「我々はだ」
「革命を進め」
「そうしてですね」
「我々のマウリア支配を盤石にする」
「そして揺るがないものにしますね」
「そうなる様に進める、その為の教育だ」
 これがジャバルの考える教育だ、アウトカースト層がマウリアを支配する様になる為のものであるのだ。
  だからだ、今もこう言うのだ。
「優れた人材を育てるのだ」
「一人でも多く」
「そしてですね」
「これまでの屈辱を晴らし」
「我等こそが」
「本当の意味でのハリジャンとなる」
 祝福された者達にというのだ。
「だからいいな」
「はい、では」
「それではですね」
「エウロパの教育改革を学び」
「採り入れるべきものを採り入れる」
「そうしますね」
「そうする、アウトカースト層には色々理由を付けてだ」
 そしてというのだ。
「教育の予算もかなり使ってな」
「そのうえで」
「優れた人材を育て」
「他のカースト層を圧倒し」
「支配しますね」
「そしてカースト層の中に我々の支持者もだ」
 そうした者達もというのだ。
「増やしていく」
「そうもしてきますね」
「そして彼等の力も得て」
「そうしてですね」
「さらに革命を進めますね」
「そうしますね」
「それも無血でな」
 そのうえでというのだ。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧