八条学園騒動記
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第七百五十四話 未成年なのでその四
「失業保険出る位にまで働いてな」
「辞めてたの」
「そして保険が切れる頃にな」
「また働いて」
「そういうのを繰り返していたんだ」
「ずるいわね」
「ああ、ずるいだけだった」
ダンはエイミーに実に忌々し気に答えた。
「それが結婚している頃で次第にその働くこともな」
「しなくなったのね」
「それで親戚の家を回ってな」
「急に来て」
「お邪魔しかも言わないでふんぞり返ってな」
そうした態度でというのだ。
「不遜な笑顔で気てな」
「大飯食べて」
「それで風呂入って一泊してな」
「朝ご飯も大飯で」
「それで金貰って暮らしてたんだ」
「ふざけてるわね」
「そうしてると流石にだな」
エイミーに対して言った。
「皆嫌になるわ」
「働けってなるわね」
「しかも感謝しないで文句ばかりだしな」
「そうなのね」
「結婚していた頃奥さんに料理を作ってもらっても」
それでもというのだ。
「甘いとか辛いとかな」
「文句ばかりだったのね」
「感謝することなんてな」
「なくて」
「ふんぞり返って偉そうに言ってたんだ」
「だから逃げられたのね」
「それで離婚してからそんなことしてな」
親戚の家を回って金をせびってというのだ。
「生きているだけだった」
「人生の経験や実績もなかったのね」
「当然人望もな」
「人望なんてある筈ないわね」
冷たい目になってだ、エイミーは答えた。
「それだと」
「嫌われるしかないな」
「そんな人はね」
「それで自分はこの世で一番偉いとだ」
「思ってたの」
「そんな奴だったからな」
だからだというのだ。
「もうな」
「野垂れ死にね」
「そうなっていろ」
ダンは心から言った。
「若し生活保護なんて受けていてな」
「生きていたら」
「親戚皆言ってるし俺も思っている」
ダン自身もというのだ。
「受けられない様にしてやる」
「命綱切るのね」
「タコ部屋から出てそうだとな」
「また凄い人ね」
「最低だな、それでその最低な親戚がな」
「煙草吸ってたのね」
「それを見てな」
それでというのだ。
「俺はな」
「煙草嫌いになったのね」
「そうなった」
実際にというのだ。
「嫌いな奴がしているとな」
「その行いも嫌いになるってことあるわね」
「坊主憎いと袈裟までっていうがな」
「していることも嫌いになるのね」
「そういうことだな、本当に煙草はな」
これはというのだ。
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