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神々の塔

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第六十九話 トリックスターその五

「決戦の時も留守を守ってくれた」
「それで今もや」
「ほんま一ヶ月位はな」
「政をやってくれるな」
「万全にな」
「ほんま政は太宰君や」
 綾乃も言うことだった。
「うちこっちの世界に来てからずっと一緒におるけど」
「政でやな」
「めっちゃ助けられてて」
 施にこう話した。
「勢力がどんどん豊かになっていってん」
「そやったな」
「それで」 
 そのうえでというのだった。
「山城一国から芥川君達と一緒の勢力になって」
「日本の関西全域から山陰まで掌握しても」
「万全に治めてくれて日本を統一してからも」
「同じやったな」
「それで今もやで」
 日本が各国との戦に勝ち十星連合という広大な国家が建国されてからもというのだ、綾乃はこれまでのことを振り返りつつ施に話した。
「副宰相になってもらって」
「連合のな」
「どれだけ助かってるか」
「国の柱や」
「もう絶対の」
 綾乃はこうまで言った。
「連合の大黒柱や」
「政においてな」
「その太宰君がいてくれて」
 綾乃は心から思って言った。
「今もやで」
「自分等ここにおれるわ」
「一ヶ月空けても」 
 この塔にいる間というのだ、言うまでもなく綾乃達は十星連合の要人達でありこの国を動かす立場にある。
「それでも大丈夫やで」
「太宰がおったらな」
 施も言った。
「ほんまな」
「助かるわ、枢軸でも」
 今は敵対し決戦で自分達が敗れたというその国の話もした。
「マリーナちゃんがおって」
「あの国の内政を仕切っててな」
「エカテリーナちゃん達も安心出来てるっていうし」
「自分達やとそれは太宰や」
「もう太宰君にはどれだけ感謝してるか」
「綾乃ちゃんは特にやな」
「うちだけやと」
 それこそというのだ。
「どうなってたか」
「わからへん位か」
「誰かてこっちの世界に来て最初は右も左もわからへんかったと思うけど」 
 施にこう話した。
「うちもでそこに太宰君がいてくれて」
「最初からな」
「もうすぐに」
 この世界に来てというのだ。
「勢力立ち上げて政はじめられて」
「その政が善政でやな」
「しかも仕組みまで整えてくれるから」
 統治のそれをというのだ。
「どれだけ助かったか」
「その辺りは誰の追随も許さんからな」
「太宰君は」
「それでやな」
「ほんま太宰君いてくれてよかったし」
「今もやな」
「心から思ってるわ」 
 施に笑顔で話した。 
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