オズのエマおばさん
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第八幕その五
「デザートは何にしようかしら」
「ああ、まだ決めていなかったんだ」
「そうなの」
モジャボロに答えました。
「実はね」
「それならね」
モジャボロはドロシーに答えました。
「ライチなんてどうかな」
「ライチ?」
「うん、四川は確か楊貴妃さんの故郷でもあるね」
「そうよ」
ドロシーはその通りだと答えました。
「あの人は元々あちらの生まれって聞いたわ」
「そうだったね」
「あの人もオズの国におられるけれど」
「ご本人が言っておられるね」
「ええ、それでライチよね」
「大好物だね」
この果物がというのです。
「だからね」
「デザートはライチだね」
「どうかな」
ドロシーに微笑んで提案します。
「それで」
「いいわね」
ドロシーも笑顔で応えました。
「それならね」
「いいね」
「ええ」
それならとです、ドロシーは頷きました。
「それじゃあね」
「デザートはライチにしよう」
「そうしましょう」
「辛いお料理の後はね」
弟さんも言ってきました。
「やっぱりね」
「甘いものよね」
「それを食べて」
そうしてというのです。
「そのうえでね」
「楽しむことね」
「それで夜はだね」
「火鍋よ」
このお料理をというのです。
「そちらになるわ」
「火鍋もいいよね」
「そうでしょ、けれどね」
「今はだね」
「担々麺や麻婆豆腐をね」
そういったお料理をというのです。
「食べましょう」
「それじゃあね」
「こうして食べていると」
四川料理をというのです。
「すぐにお腹一杯になるね」
「そうよね」
ドロシーも確かにと頷きます。
「実は火鍋もね」
「注文したかったんだね」
「ええ、けれどね」
それでもというのです。
「ついついね」
「このお店の名物をだね」
「注文したら」
そうしたらというのです。
「お腹一杯になるだけね」
「注文したから」
「だからね」
そうなってしまってというのです。
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