| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

おぢばにおかえり

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第八十一話 大教会でも一緒その七

「諦めないことが大事なの」
「やっていったら上手になるから」
「私でもなのね」
「だれでもだからね」
「諦めないでやっていくことね」
「そうよ、だからやっていこうね」
「わかったわ」
 この娘も頷いてくれました、そしてです。
 一緒に包丁を扱いました、その後で休憩時間になりましたが。
 すぐに新一君が来て私に言ってきました。
「先輩、お茶飲みませんか?」
「お茶?」
「はい、先輩も休憩時間ですよね」
「ええ、そうよ」 
 その通りと答えました。
「今からね」
「でしたら」
「一緒になの」
「飲みましょう」
「別に一人でもいいんじゃないの?」
 私はやけに言ってくる新一君に応えました。
「それは」
「いやいや、それがです」
「違うの」
「そうなんですよ」
 私に笑いながら言ってきました。
「これが」
「全く、いつもこうなんだから」
「あっ、このお兄ちゃん」
 さっきまで一緒にひのきしんをしていた娘がここで言いました。
「若しかして」
「どうしたの?」
 私はその娘に尋ねました。
「何かあったの?」
「お姉ちゃんのことが」
「あっ、それ以上は言わないでね」 
 ここで新一君が女の子に言いました。
「お願いだから」
「言ったら駄目?」
「ちょっとね」
「そうなの」
「うん、言わないでね」
「じゃあ言わないわ」 
 新一君ににこりと笑って答えました。
「私もね」
「そうしてね」
「そうするね」 
 何かわからないやり取りでした。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧