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第百二十九話 運動会の進展その五

「私の秀吉さんのイメージは」
「たこ焼きとか食べてるの」
「みっくちゅじゅーちゅ飲んでね」
「それも有り得ないわね」
 一華は大阪名物のその飲みもののことを聞いて言った。
「もうね」
「絶対によね」
 留奈も言った。
「ないわよね」
「ええ、ただ大阪っていうとね」
 一華は自分達が暮らしているこの街のことも話した。
「名物っていうと」
「お好み焼きとかで」
「イメージとして強いわね」
「どうしても」
「だからかな恵もね」
「秀吉さんと重ね合わせたのね」
「そうでしょ、まあね」
 一華はかな恵を見つつ留奈に話した。
「わかるって言えばわかるわ」
「あんたとしては」
「まあ有り得るってね」
 その様にというのだ。
「思うわ」
「そうなのね」
「織田信長さんときし麺もね」
「連想するのね」
「お味噌はもっとね」
 こちらはというのだ。
「あの人実際好きだったらしいし」
「お味噌が」
「焼き味噌ね、だからね」
 そうであるからだというのだ。
「わかるわ」
「そうなのね」
「ただね」
「それでもなのね」
「あんたのお家もお味噌って白味噌よね」 
 一華は留奈の家で使っている味噌の話もした。
「そうよね」
「覚えてたの」
「あんたのお家でもお泊りしたことあるでしょ」
「だからなのね」
「知ってるわよ」
 このこともというのだ。
「私だってね」
「そうなのね」
「ええ、関西よね」
「うん、やっぱりね」
 留奈も否定しなかった。
「一家全員関西出身だしね」
「おじさんもおばさんも」
「お祖父ちゃんお祖母ちゃんもね」
 留奈は同居していない西成の方で暮らしている父方の祖父母そして奈良の方の母方の祖父母のことを思い出しつつ話した。
「関西だしね」
「お味噌こっちよね」
「八丁味噌も嫌いじゃないけれど」 
 それでもというのだ。
「やっぱりね」
「お味噌は関西よね」
「ええ」
 何といってもという返事だった。
「私はね」
「そうよね」
「もうね」
 それこそと言うのだった。 
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