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夢幻水滸伝

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第三百五十話 西部統一その三

「醜態を晒して」
「汚名を残しますね」
「そんな人もいるでしょ、作られた負けだのやらせだの言っても」
 それでもというのだ。
「負けは負けよ。選挙でも同じでしょ」
「負けを認めない奴いますからね」
「ええ、嘘を吐いてまでしてね」
「世の中には」
「あんたもそんな風になりたくないでしょ」
「当然ですよ」
 オコナーは軽く笑って応えた、実はここで肩を竦めようとしたが気が変わってそれは止めて右手を軽く動かしただけであった。
「みっともないことはです」
「しないに限るわね」
「恥をかくこともありますが」
 生きていると、というのだ。
「そやけどです」
「自分から進んでね」
「やることやないですね」
「そやからね」
 だからだというのだ。
「最後の最後で負けたら」
「諦めることですね」
「そうよ」 
 そうすべきだというのだ。
「ほんまね」
「そうすることですね、ほな」
「ええ、行くわよ」
「戦に」
 この勢力では最後になるかも知れないという戦にとだ。オコナーはデリーロの言葉に頷きそうしてだった。
 ヒューストンに向かって南下するトウェインが率いる二十七万の軍勢に二十万で向かった。両軍はヒューストンから北にやや離れた場所で対峙した。
 すぐにだ、デリーロ達は戦車や騎兵を先に立てて突撃を仕掛けてきたが。
 トウェインはその動きを見てだ、将兵達に言った。
「砲撃開始や」
「これよりですね」
「敵の戦車隊に対して」
「敵軍の左右から来るな」
 見れば敵軍の中央は歩兵隊で右翼が戦車隊左翼が騎兵隊である。
「それぞれや」
「砲撃ですか」
「まずは」
「そして空からもや」 
 トウェインはさらに話した。
「攻撃するで」
「既に航空隊は空に展開しています」
「敵軍もですが」
「空からもですね」
「攻撃を仕掛けますね」
「まず敵の航空隊を叩く」
 そうするというのだ。
「それで制空権を奪ってな」
「空から敵軍を攻撃する」
「陸のですね」
「そや、そしてや」
 そのうえでというのだ。
「砲撃もや」
「行いますね」
「敵の戦車隊と騎兵隊に」
「そや、敵の突撃を防いで」
 そうしてというのだ。
「そのうえでな」
「反撃ですね」
「それに転じますね」
「そや、ただ敵には三人の星のモンがおる」
 彼等のことも話した。 
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