星河の覇皇
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第八十六部第四章 エウロパが受けた衝撃その六
「しかしだ」
「エウロパ発展の為なら」
「それならですね」
「是非ですね」
「行うべきですね」
「社会主義というとだ」
今度はイデオロギーの話をした。
「拒否反応を示す者がいる」
「そうですね、それは間違っている」
「社会主義は否定すべきである」
「そう言って」
「だがそれが国益になり国をよくするなら」
それならというのだ。
「やはりな」
「社会主義的なものもですね」
「それも取り入れるべきですね」
「そしてエウロパを発展させる」
「そうしていくべきですね」
「総統閣下は労働基準もみなおされている」
労働時間や福利厚生や賃金等をだ、そちらも改革を行って改善させていっているのである。彼はそちらの政策も行っているのだ。
「それもだ」
「社会主義的ですね」
「そう言えますね」
「こちらの政策も」
「そうだ、だがだ」
それが国益になるならというのだ。
「いい筈だ」
「左様ですね」
「それが国益になるなら」
「エウロパをよくするのなら」
「それならですね」
「社会主義的でもだ」
そうした政策でもというのだ。
「いい筈だ、だからな」
「それで、ですね」
「この政策もよし」
「左様ですね」
「むしろエウロパは北欧にはじまる高福祉国家だ」
フレッセルはこのことも話した。
「それが社会主義の影響が強いことは確かだな」
「はい、元々共産主義に対抗する為でしたし」
「共産主義には社会主義という様に」
「その政策を掲げてです」
「実行に移してです」
「北欧諸国は高福祉国家になった」
二十世紀後半からのことだ、揺り篭から墓場までと言われたその政策は元々はソ連への対抗策であったのだ。
「そしてだ」
「その政策は欧州全体に波及し」
「そうしてですね」
「そのうえで、ですね」
「今も続いていますし」
「それで、ですね」
「社会主義的政策もだ」
これもというのだ。
「悪くない、だからだ」
「それで、ですね」
「我々はですね」
「そうした政策を否定しない」
「いいものなら採用する」
「エウロパの為に」
「それでいい、貴族が存在して君主もあってもだ」
それでもというのだ。
「社会主義的政策は採れるからな」
「左様ですね」
「共産主義はそうしたものを否定しますが」
「社会主義は違いますね」
「左様ですね」
「そうだ、だからだ」
それでというのだ。
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