八条学園騒動記

「中にはカットボールだけでだ」
「勝てた人いたの」
「高速スライダーが凄くてだ」
　そうしてというのだ。
「ストレートとシュートも投げたが」
「高速スライダーが武器で」
「あまりにも凄くてな」
「勝てた人いたのね」
「フォークの場合もあった」
　高速スライダーだけでなくというのだ。
「一球目はストレート、たまにカーブも入ってな」
「決め球はフォークね」
「だから実質な」
　まさにというのだ。
「フォークだけでな」
「勝てていて」
「かなりの記録もな」　
　それもというのだ。
「残した人もいる」
「武器は一つでもいいのね」
「それが際立っていてな」
「来るとわかっていても打てないなら」
「武器になる」
　そのピッチャーが活躍出来るものになるというのだ。
「そうなる」
「そうなのね」
「それも野球だ」
「球種が少なくてもいけるのね」
「それが凄いとな」
　それならというのだ。
「そうした人もいたしだ」
「今もなのね」
「いる」
　そうだというのだ。
「俺の国でもな」
「そうなのね」
「李高尚という人だが」
　そのピッチャーの名前も挙げた。
「シンカーが凄くてな」
「それでなの」
「ストッパーとして二五〇セーブ到達した」
「それは凄いわね」
「ストレートも投げてな」　　
　基本となるこの球種をというのだ。
「カーブも投げるが」
「シンカーが凄いのね」
「サイド下から投げてな」　
　そうしてというのだ。
「一旦浮き上がってだ」
「シンカーだと斜め下に曲がるわね」
「その人右ピッチャーだからな」
「右バッターの方に曲がるわね」
「物凄く曲がってな」
　そのピッチャーのシンカーはというのだ。
「落ち方も凄い、一メートル九十はな」
「落ちるの」
「鋭くしかも速くな」
「だから誰も打てないのね」
「それこそな」
　そうだというのだ。
「物凄い人だからな」
「そうなのね」
「本当にな」
　まさにというのだ。
「そのシンカーだけでな」
「そこまでいったのね」
「二五〇セーブな」
「本当にそうした人いるのね」
「そうだ」
「今でもそうなのね」
「武器があってな」　
　そうした球種がというのだ。