金木犀の許嫁
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第十二話 驕る平家は久しからずその三
「それだと絶対に」
「だよな、見えるところに入れてたらな」
「もうまともに就職出来ないよな」
「それだけでな」
「もうな」
「だからな」
それでというのだ。
「普通は入れないよな」
「というかそんな場所に入れてるってだけでな」
「絶対にまともじゃないからな」
「まともな仕事に就いてなくてな」
「そうだからな」
「それがわかるから」
だからだというのだ。
「俺は入れない」
「それで真面目に生きるんだな」
「これからも」
「そう考えてるんだな」
「そうしたことも考えたら」
佐京はあらためて言った。
「今の巨人は」
「本当に半グレみたいでな」
「どの選手も」
「態度も悪いし」
「最悪だよな」
「そのことも嫌い」
こう言い切った。
「俺は」
「誰だって嫌いだよ」
「野球選手に見えないからな」
「だから人気も落ちるんだよ」
「ドームいつもガラガラなんだよ」
「そういえば」
ここで佐京はふと気付いた様に言った。
「あのドームかなり古い」
「出来たの昭和だしな」
「昭和の最後の方だったからな」
「もう流石にな」
「古いよな」
「うん、もうそろそろ新しい球場を」
東京ドームに代わるというのだ。
「考えないと」
「そうするのが普通だけれどな」
「巨人お金ないだろ」
「そうだからな」
「もうな」
「新しい球場建てる金ないだろ」
「正直言って」
「じゃああのまま」
佐京は友人達の話を聞いて言った。
「使っていくしかない」
「おんぼろの東京ドームをな」
「昭和からのそれをな」
「そうするしかないだろ」
「もうな」
「何もかもが悪い」
今の巨人はとだ、佐京は思って呟いた。
「本当にそうなんだ」
「ああ、そうだよ」
「だから昨日も負けたんだ」
「今年も絶対に最下位だよ」
「勝率一割台のままだしな」
友人達も言うのだった、そのうえで阪神は今年も優勝だと話していった。そうした話をした後でだった。
佐京は部活に出た、そして忍術の修行に励んでいたが。
部長にだ、彼は言われた。
「今日はランニング主体だけれどな」
「そうですね」
「走った後は」
部長はその後のことを話した。
「足腰をしっかりと」
「整理体操をしてですね」
「休ませないとな」
「そうすることですね」
「マッサージもいいし」
足腰を癒すにはというのだ。
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