スーパー戦隊超決戦
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第六話 運命が来てその五
「そんなの」
「現実にはね」
「いや、実は私の漫画で考えてる展開で」
少女はいぶかしんで言う二人に答えた。
「陳腐かなって思ってるんですが」
「陳腐も何もな」
「ちょっとないよな、本当に」
「幾ら何でも」
「今時漫画でも」
「そうですよね、じゃあ止めます」
少女は二人にそれならと答えた。
「私も」
「うん、ただ君漫画家さんなんだ」
「はいっ・・・・・・えっ、貴方マスター!?」
少女はここで五色田の顔を見て驚きの声をあげた。
「嘘でしょ、何でここにいるのよ」
「あの、ひょっとしてそのマスターって」
五色田は少女の話を聞いてこう返した。
「黒い服で喫茶店の」
「はい、マスターです」
「そうだよね、そういえば君その店で見たよ」
「アルバイトでウェイトレスやってます」
「そうだよね」
「鬼頭はるかっていいます」
少女は自ら名乗った。
「高校生兼漫画家兼ウェイトレスです」
「忙しいね」
「かなり、他にもやることありますし」
「そのやることってあれかな」
ラッキーは鬼頭の今の言葉にふと直感して言った。
「戦隊かな」
「何でわかったんですか」
「いや、俺達も戦隊だから」
「そうなんですか」
「うん、奇遇だね」
「奇遇も何も」
それこそとだ、鬼頭は眉を顰めさせて返した。
「普通に有り得ない出会いですよ」
「漫画でもないかな」
「そんな展開無理矢理ですから」
だからだというのだ。
「ないですよ」
「そうなんだ」
「はい、とても」
ラッキーにその顔のまま話した。
「流石にないです、担当さんに駄目出し受けます」
「漫画じゃそうなんだ」
「私達の描いてる、けれど戦隊の人達なら」
それならとだ、鬼頭は二人に話した。
「実は私達も厄介な問題に直面していまして」
「そっちの組織がまた出て来たとか」
「そうなんです、それで何か他の組織がどうとかも」
こうしたこともというのだ。
「言ってましたし」
「それ俺達も同じ事情だよ、マスターのことも気になるし」
五色田は鬼頭に話した。
「俺達のこと話していいかな」
「はい、私達もお話したいです」
「じゃあ今から話そうか」
「はい、ただ」
ここでこうもだ、鬼頭は言った。
「お店でお話したいですが」
「ああ、マスターだよな」
「いいですよね」
「別人だから」
五色田はこのことは真剣に話した。
「だからね」
「お会いしても問題ないですか」
「ドッペルゲンガーじゃないから」
断じてというのだ。
「そのことはわかったし」
「お会いしたら死ぬとかはないですね」
「うん、大丈夫だよ」
「そうですね、じゃあ今から皆に連絡もしますんで」
「それでだね」
「お互いにお話しましょう」
鬼頭は早速二人を店に案内した、そこは五色田の祖母の店と同じ様な場所にある喫茶店だった。そこに入ると。
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